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CLとELはアメコミのヒーロー的決戦?
プレミア4クラブをたとえると……。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2019/05/23 17:30

CLとELはアメコミのヒーロー的決戦?プレミア4クラブをたとえると……。<Number Web> photograph by Getty Images

史上初のCL決勝進出を果たしたトッテナム。ケインの決定力はクラブに歓喜をもたらすか。

感動的なリバプールの大逆転劇。

 そのバルセロナ戦、リバプールはモハメド・サラーとロベルト・フィルミーノの2人が不在だった。今季、合計42ゴール分の脅威を欠いていたことになる。さらに後半はプレミアで11アシストを記録した左SB、アンドリュー・ロバートソンもピッチに立つことができなかった。

 にもかかわらず、ロバートソンとの交代で出たジョルジニオ・ワイナルドゥムと、フィルミーノの代わりに先発していたディボク・オリジが2点ずつを決めた。そしてサラー欠場で出番が来たジェルダン・シャキリも1アシスト。不可能などないというインスピレーションを人々に与える決勝進出だった。

 リバプールからダービー(2部)にレンタル移籍中のハリー・ウィルソンも、刺激を受けた1人である。

 22歳のウインガーは翌週に控えたリーズとの昇格プレーオフ準決勝第2レグを前に「自分も同じような興奮、あの感覚を味わいたいな」と言っていた。そうして迎えた5月15日のピッチでは1ゴール1アシストの活躍を見せて逆転勝利に貢献。5月27日にウェンブリー・スタジアムで行なわれる決勝に臨むことになった。

漂う“キャプテン・プレミア”感。

 リバプールに続いてCLファイナリストとなったトッテナムの面々も感化された。“アンフィールドの奇跡”の24時間後に行なわれたアヤックスとの第2レグ、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は合計3点のビハインドで迎えたハーフタイムに、「リバプールのスピリットを呼び起こすんだ!」とチームを鼓舞したという。

 そして後半終了間際、怪我のハリー・ケインの代役を務めたルーカス・モウラがハットトリックを達成。それを呼び込んだ2点目は、途中出場のフェルナンド・ジョレンテのシュートがきっかけだった。

 トッテナムの指揮官は、二夜連続となる奇跡を敵地で起こした選手たちを「スーパーヒーロー」と称えた。

 ならば、彼らに勇気を与えたリバプールも同格だろう。アメコミのヒーローに例えるとするなら「キャプテン・アメリカ」ならぬ“キャプテン・プレミア”と言ったところだ。

【次ページ】 フル・イングランドの欧州決戦。

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