サッカー日本代表「キャップ1」の男たちBACK NUMBER
「あの時の梅崎司」へ、もう一度!
再び代表入りなら今度こそ仕掛ける。
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph by“Eijinho”Yoshizaki
posted2018/11/20 17:00
湘南ベルマーレに移籍して1年目にしてルヴァンカップで戴冠した梅崎司。怪我も癒え、活躍するのはこれからだ!
「中島翔哉の仕掛けるプレーを」
梅崎にとっての日本代表キャップ1、それは「若き日の刻印」のような役割を果たしている。
とにかく仕掛ける。
そのことが認められ、日本代表に選ばれた。だからこそ今、「あの時の梅崎司」に戻る自分との戦いに迷うことなく取り組める。過去の傷でもない、過去の栄光に浸ることでもない、「若き日の刻印」。
あの日の「背番号72」のユニフォームは、自宅のタンスにしまってあるのだという。引っ張り出すわけでもなく、捨てるわけでもない。未来を変えるための「刻印」なのだから、そこに置いているだけ。
もちろん、湘南での日々を経て、代表キャップを再び刻むことも目標にしている。
「今の代表、観てますよ。本当に勉強になるなぁって。楽しいサッカーですよね。特に中島翔哉の仕掛けるプレーは、自分とちょっと重なるところがあって、意識するところはありますよね。自分もそこに入りたいな、と思いながら見ています。自分には幸いにも、まだ変化して、“あの時の梅崎司”を取り戻せる時間があると思っています」
もし、代表2キャップめを刻めるのなら――今度こそ、仕掛ける。
“大人になった生意気小僧”として、仕掛けていく。梅崎は過去をすべて受け入れたような笑顔で、そう言い切った。