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侍ジャパンの2番に柳田悠岐は?
もっと大胆な打順のオプションを!
posted2018/11/19 16:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Nanae Suzuki
日米野球は5勝1敗という大差で日本代表の圧勝に終わった。
第6戦終了後に大会を振り返った稲葉篤紀監督は、自らの采配について聞かれると控えめにこんな風に語っている。
「自分で評価するのは難しいが、今回は本当に選手がやってくれたと思います。逆転(勝ち)を3試合したというのも、これは選手の力ですし、私のミスというか、采配ミスがいっぱいあったところを選手がカバーしてくれた。僕はまだまだだと思っているし、僕自身ももっともっと成長していかなければならないと思っている」
基本は機動力を使った戦略で。
昨年のワールド・ベースボール・クラシック終了後に代表監督に就任。昨オフのアジア・プロ野球選手権、3月の豪州との強化試合に続いて、この日米野球がフル代表を率いて3度目の指揮だった。勝利とともに2年後の東京五輪に向けたチーム作りという2つの課題を抱えながら、まずは及第点の結果を残したと言えるだろう。
采配では攻撃的な姿勢が評価された。
「短期決戦というのは後手後手に回ったら、取り返しがつかなくなるので、どちらかといえば攻めていった方がいいのかなと思っています」
指揮官がこう語るように、機動力を使った攻めの采配が1、4、5戦と3度の逆転劇の引き金になっている。特に1、4戦では2点差で走者一塁の場面での盗塁から同点に追いつき、逆転劇のお膳立てをした。
「2点差での一塁走者の盗塁はセオリーではないかも知れませんが、根拠があればどんどん走るべきだと思っています」
こう語るのは金子誠ヘッドコーチだった。