“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
第100回甲子園でHR新記録なるか?
野手ドラ1候補勢揃いで超打撃優位に。
posted2018/08/01 17:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
第100回全国高校野球選手権大会の出場校が決まった。
日本の野球界は今、MLBに吹き荒れている「フライボール革命」の余波を受けて「打撃優位」の気運が盛り上がっている。高校野球もその例にもれず、昨年は中村奨成(広陵→広島)が清原和博(PL学園→西武)の持っていた1大会5本塁打を32年ぶりに破る6本塁打を放ち、大会通算本塁打数も史上最多の68本を樹立した。
「ボールが飛びすぎるからだ」「ウエートトレーニングの成果が出ているだけでで技術的には見るべきものがない」などネガティブな意見も飛び交ったが、体づくりまで俯瞰してみれば、高校野球史上類を見ない打撃優位の風が吹き荒れていると言っていいと思う。
そして、今大会は昨年以上にその風が吹く可能性がある。
野手のドラ1候補が勢揃いする今夏。
清宮幸太郎(早稲田実)と安田尚憲(履正社)が出場できなかった昨年に対して、今年は藤原恭大(大阪桐蔭・外野手)、根尾昂(大阪桐蔭・投手&遊撃手)、小園海斗(報徳学園・遊撃手)が顔を揃える。
この3人には「ドラフト上位候補」という共通点があり、もし彼らが1位指名されたら直前の夏の甲子園大会に限定すれば、過去5年間では野手としての1位指名選手の最多出場になる。
藤原は北大阪大会決勝、大阪学院大高戦で7打数6安打6打点という圧巻の成績を残し、話題になったが、私が最も驚かされたのは2カ月前の5月27日に行われた練習試合、日本体育大(以下日体大)戦でのプレーだった。