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2016年ドラフト1位組の◯と×。
頑張り過ぎて故障する新人の悪癖。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/12/30 17:00
アレックス・ラミレス監督の名采配に乗って、日本シリーズでも大活躍した濱口。
では田中正義、佐々木千隼の1年目はどうだったのか?
「×」(7選手)
ソフトバンク 田中正義(創価大/投手)……1試合 0勝0敗 防御率6.00(二軍成績)
<寸評>'16年ドラフトの目玉選手。春季キャンプで右肩の故障が再発し不完全燃焼の1年に。
西武 今井達也(作新学院/投手)……7試合 1勝0敗 防御率2.35(二軍成績)
<寸評>春季キャンプは一軍スタートも、右肩痛により3日で離脱。故障に苦しんだ。
ロッテ 佐々木千隼(桜美林大/投手)……15試合 4勝7敗 防御率4.22
<寸評>9月13日の日本ハム戦でプロ初完投を飾ったが、期待を裏切る結果に終わった。
広島 加藤拓也(慶応大/投手)……7試合 1勝3敗 防御率4.30
<寸評>デビュー戦で9回1死まで無安打の好投でプロ初勝利。制球難の課題を露呈。
巨人 吉川尚輝(中京学院大/内野手)……5試合 打率.273 0本塁打 0打点
<寸評>一軍では主力を勝ち取れなかったが、二軍では103試合に出場し11盗塁を記録。
中日 柳裕也(明治大/投手)……11試合 1勝4敗 防御率4.47
<寸評>開幕前に右ひじ痛で離脱。6月18日の父の日に、亡き父へプロ初勝利を届けた。
ヤクルト 寺島成輝(履正社/投手)……1試合 0勝0敗 防御率15.00
<寸評>左肘痛などで二軍でも6試合の登板だったが、9月30日の中日戦でプロ初先発。
活躍した選手に目立つ、単独指名。
「〇」にした5選手のうち、藤平(楽天)、山岡(オリックス)、大山(阪神)が単独指名である。
結果的に「外れ、外れ1位」となったが、DeNAの濱口はドラフト1位で唯一の二桁勝利となる10勝を記録している。
堀(日本ハム)も高卒ながら先発、中継ぎとして一軍マウンドを経験するなど、来季へ向けて豊かな経験を積んだと言える。