サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
過去のブラジル戦と似た結果、内容。
それでも得られた日本の収穫とは?
posted2017/11/11 11:45
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
12、3、18の次は10だった。そして、結果は同じだった。
2012年10月にポーランドで開催されたブラジル戦で、日本は開始12分に先制点を奪われた。今回の対戦では結局出場しなかったパウリ―ニョに、'12年の試合ではテクニカルなミドルシュートを突き刺されている。その後、ビハインドを背負った日本は26分にPKを与えるなどして、最終的には0-4で敗れた。
「ブラジルみたいなチームに、先に1点取られるとキツい。やっぱり」と、試合直後の内田篤人は自らに言い聞かせるように話した。
'13年6月15日のコンフェデレーションズカップ開幕戦では、キックオフ直後の3分にネイマールのファインゴールを浴びた。6万7000人の観衆のボルテージは、背番号10の先制弾で一気に高まる。スタジアムの空気に呑みこまれた日本は、ほとんどいいところなく0-3で終了のホイッスルを聞いた。結果について問われたキャプテンの長谷部誠は、「自分たちがトライできなかった。トライしなかった」と悔やんだ。
アギーレ前監督も口にした「ミス」という言葉。
'14年10月14日にシンガポールで対峙したブラジルには、18分に先行を許している。塩谷司、太田宏介、田口泰士、森岡亮太、田中順也、柴崎岳、小林悠らブラジルW杯に出場していない当時の国内組がスタメンに並び、本田圭佑と長友佑都が先発から外れていたことを考えれば、先制点を許すのも想定の範囲内だっただろう。
痛恨だったのは後半開始直後のワンシーンである。48分、中盤でネイマールにパスを奪われ、そのまま持ち込まれて2点目を喫してしまうのだ。
「点を取りにいこうとしていたところで、中盤でミスを犯してしまい失点した。2点目のダメージが大きかった」とは、試合後のハビエル・アギーレ監督(当時)である。77分と81分にもネイマールにゴールされ、サッカー王国によるレッスンは0-4で幕を閉じた。