フランス・フットボール通信BACK NUMBER
リベリーがロッベンを殴って大人気!?
バイエルンを支える“ロベリー”の絆。
posted2017/10/22 07:00
text by
パトリック・ソウデン&アレクシス・メヌーゲPatrick Sowden et Alexis Menuge
photograph by
Bernard Papon
フランス・フットボール誌9月27日発売号では、パトリック・ソウデン、アレクシス・メヌージュ両記者が、バイエルン・ミュンヘンで今も確かな存在感を示しているフランク・リベリー、アリエン・ロッベンの両ベテランの短いレポートを寄せている。
21世紀に入ってからのバイエルンの栄光は、つねにこのふたりとともにあった。だが、ふたりの関係は、当初から良好だったわけではない。ひとたびピッチを離れれば、ロッカールームまで含めて険悪であった。そのふたりが、どうして“ロベリー”という愛称で呼ばれるまで今は親密になったのか。長い時間が育んだ物語をソウデンとメヌージュが語る。
監修:田村修一
あのリベリーとロッベンが、お互いを擁護し合う!?
34歳のフランク・リベリーと33歳のアリエン・ロッベンがバイエルン・ミュンヘンでともにプレーをするようになり8年が過ぎた。
当初はライバル意識をむき出しにしたふたりも、今はお互いをよく理解しながらチーム内の競争を刺激している。そして確かな存在感を放ち続けている。
ふたりが互いをいつくしみ合う姿は、とても微笑ましく映る。それはまるで年老いた夫婦が、仲睦まじくいたわりあっているようですらある。
9月12日に開催されたチャンピオンズリーグのグループステージ初戦でのこと。観客にひどくヤジられたリベリーは、怒りにまかせてユニフォームを投げ捨ててピッチを去った。そんな彼を、ロッベンはこう言って擁護した。
「われわれの目的を達成するために、とりわけチャンピオンズリーグのためにフランクは必要だ。彼のようなワールドクラスの選手は、大試合でこそ存在感を示す」
リベリーもまたロッベンへの信頼を惜しまない。
「率直に言って時間がたつにつれて僕らの絆は深まり、親密になった。アリエンがいい奴だってことは、心の底から良くわかっている」