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バルサだけでなくセレソンでも最強!
ネイマール率いる代表版“3本の矢”。
text by
パトリック・ウルビニPatrick Urbini
photograph byPedro Vilela/Getty Images/AFP
posted2017/06/27 08:00
左から、コウチーニョ、ネイマール、ジェズス。3人揃ってのこのゴールパフォーマンスは、ジェズスお得意の「彼女へ電話する」仕草である。
グアルディオラ監督も絶賛するジェズスの強さ。
コウチーニョとネイマール、このふたりの技術的な連係が掛け値なしに一級品として完成されているからこそ、さらに、リオ五輪でネイマールは若いガブリエウ・ジェズスとも確固たる関係を築き、新たな地平を切り開けた。
この弱冠20歳の若きセンターフォワードを、彼が所属するマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督はこう評する。
「パルメイラスではジェズスは左サイドでプレーしていた。そこが最も好きなポジションでもあった。だがペナルティエリアの中でこそ彼の本能とダイナミックさ、動きの質の高さとアグレッシブさが輝きを放つ。フィジカル能力が高く屈強な彼は、疲れを知ることなくスプリントを繰り返せる。そのうえ戦いと競り合いを好むコンペティターでもある。同時にチームにも献身的で、動き回って強度の高いプレスをかけ続ける」
いずれにせよスピードと縦の深さ、フィニッシュの正確さを増すために、あるいは逆にディフェンスラインの隙を突き、またゴールを背にしてボールをキープするために、ジェズスはすでに相手との競争から逃れる術を身につけているのだった。
クロップ監督も絶賛するコウチーニョの万能性。
いったんワイドに展開しながら中へとコンビネーションを構築するのを好む所属チーム(リバプール)で頭角を現したコウチーニョは、ガブリエウ・ジェズスとネイマールにとって最も確かなウィングであるといえた。
今季のリバプールでは、ユルゲン・クロップ監督は彼を左サイドか中央で起用した。つなぎ役、あるいは純粋なクリエイターとしての位置づけである。
クロップはこう述べている。
「彼のチームプレーへの影響は大きい。少し低い位置でプレーするときは、前にスペースがありマークもさほどきつくはない。つまりより遠くからプレーを始められる。ゴール前の危険地帯にスムーズに侵入し、フィニッシュが容易になるわけだ」