フランス・フットボール通信BACK NUMBER
バルサだけでなくセレソンでも最強!
ネイマール率いる代表版“3本の矢”。
posted2017/06/27 08:00
text by
パトリック・ウルビニPatrick Urbini
photograph by
Pedro Vilela/Getty Images/AFP
6月13日発売の『フランス・フットボール』誌は、ブラジル代表にページを割いている。チッチ監督のもと復活を遂げ、ロシア・ワールドカップ予選突破第1号となったブラジル代表を、これから継続的に取り上げていくという。
チッチの代表変革がいかにして行われたかのレポートとあわせて、新生ブラジルの攻撃をけん引する3人――フィリペ・コウチーニョ、ガブリエウ・ジェズス、ネイマールのどこが優れているのかを、パトリック・ウルビニ記者が分析している。
この人気の記者、通称“PU”と呼ばれているのだが、父親であるマックス・ウルビニは、ガブリエル・アノやジャック・フェランらと並び、フランスのスポーツジャーナリズム史上最も偉大な記者のひとりと言われていた御仁である。父親は『レキップ』紙と『フランス・フットボール』誌で長く健筆を揮ってきた。その息子パトリックもまた、『レキップ』紙の時代から戦術分析や歴史の掘り起こしなどで編集部や読者から高い評価を得て今日に至っている。筆者(田村)とは、エメ・ジャケ監督のもとフランス代表が初来日を果たした1994年以来の知り合いである。
PUはブラジルの攻撃トリオをどう見ているのか。
ワールドカップに向けて、皆さんがブラジルを見ていくうえでの参考にして欲しい。
監修:田村修一
セレソンで、ついに理想的な攻撃トリオが完成した!
フィリペ・コウチーニョとガブリエウ・ジェズス、ネイマール。
この3人がうまく噛み合って、ブラジルは4-3-3システムに理想的な攻撃トリオを見いだしたのだった。
たしかに今日のブラジルのフォワードラインを構成する3人を、2002年日韓ワールドカップで世界一に輝いたロナウジーニョ=ロナウド=リバウドのトリオと比べるのは難しいかもしれない。
彼らはまだともに過ごした時間も短く、成熟してもいない。阿吽の呼吸も完璧とはいえない。さらにはプレーの加速や力強さ、テクニックでも、2002年の3人にはまだまだ及ばないのだから。