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天皇杯4強をめぐるジンクスと豆知識。
決勝最多敗戦の広島は今季がチャンス!?
posted2015/12/28 12:05
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
今季も様々な記憶を刻み込んだ日本サッカー、残るタイトルは天皇杯のみとなった。クラブW杯開催などの影響により、準々決勝から決勝までの3試合を1週間でこなす短期決戦となっている。
その中で準決勝に進出したのは浦和レッズ、柏レイソル、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島。リーグ戦とは違うトーナメント独特の緊張感、そして2年ぶりとなる元日決勝に、心躍る人も多いのではないだろうか。
普段の週末はスタジアムに足を運ぶけど、年末年始は帰省先で家族と一緒にテレビ中継を見るというサッカーファンも多いかもしれない。そこで「さすが、サッカー詳しいね!」と周囲から尊敬のまなざしをもらえるような“天皇杯・豆知識”を調べてみた。
まず、天皇杯の醍醐味と言えば「ジャイアント・キリング」。下部カテゴリーのチームが上位カテゴリーのクラブを倒すことだが、今大会起きた主なジャイアント・キリングは以下の通り。
<1回戦>
FC大阪2-1C大阪、FC岐阜SECOND2-1群馬、鳥取2-1岡山、流経大0-0(PK4-3)栃木
<2回戦>
藤枝4-2清水、町田1-0名古屋、
<3回戦>
水戸0-0(PK3-2)鹿島、徳島2-1新潟、町田2-0福岡
町田が番狂わせを起こしたが、4強は順当な顔ぶれ。
この中で来季のJ2昇格を決めた町田は名古屋、福岡を相手に完封勝利を収めた。ジャイアント・キリングを起こしたチームを称える「SURUGA I DREAM Award」の有力候補である。
とはいえ、今回の4強の顔ぶれを見ると番狂わせ感はない。それもそのはず。J1が1シーズン制となった'05年以降、年間勝ち点トップ3になったチームすべてが準決勝に進出したのは今年が初のケースとなった。広島、G大阪、浦和が一発勝負でも着実に勝ち切る強さを持っていたことがうかがえる。