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天皇杯4強をめぐるジンクスと豆知識。
決勝最多敗戦の広島は今季がチャンス!?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2015/12/28 12:05
今年のベストヤングプレーヤーにも選ばれた広島の浅野拓磨。五輪予選へ向け、天皇杯でも好調さを維持できるか。
浦和の天皇杯優勝時の得点者を見ると?
さてここからは、4強各チームにまつわるトリビアを紹介する。まずは浦和vs.柏だ。それぞれ前身チーム時代(三菱重工、日立製作所)から数えると浦和が6回(J創設後は2回)、柏が3回(同1回)天皇杯を制覇している。
浦和がJ創設後に天皇杯を制したのは'05年度と'06年度。クラブ初タイトルとなった'03年のナビスコ杯制覇を皮切りに、黄金時代を迎えた頃だ。優勝した天皇杯のスコアラーにも、クラブの歴史を彩った選手が名を連ねる。
■浦和:過去の天皇杯優勝時の戦績、得点者
【第85回/2005年度】
<4回戦> vs.山形 2-1 マリッチ2
<5回戦> vs.FC東京 2-0 マリッチ、山田
<準々決勝> vs.川崎 2-0 マリッチ、堀之内
<準決勝> vs.大宮 4-2(延長) マリッチ、長谷部2、山田
<決勝> vs.清水 2-1 堀之内、マリッチ
【第86回/2006年度】
<4回戦> vs.静岡FC 5-0 田中2、長谷部、ワシントン2
<5回戦> vs.福岡 3-0(延長) ポンテ、ワシントン、永井
<準々決勝> vs.磐田 3-3(PK10-9) 永井、小野2
<準決勝> vs.鹿島 2-1 小野、ポンテ
<決勝> vs.G大阪 1-0 永井
J創設後初の天皇杯制覇となった第85回大会では、退団が決まっていたマリッチが5試合で6得点を挙げて、レッズサポーターのハートを揺さぶった。翌年の第86回は10番を背負ったポンテがリーグ戦と同じく活躍。外国籍選手がタイトル獲得に大きく貢献した。
今季の得点者は全て日本人。ズラタンは……?
一方で今季の浦和はラウンド16の町田戦で7-1、準々決勝の神戸戦は3-0と快勝を飾ったが、ここまでの10ゴールすべてが日本人選手によるもの。唯一の外国籍選手、ズラタンは神戸戦で途中出場したがノーゴールに終わった。とはいえ今季のズラタンは公式戦(ACL、JリーグCS含める)で10得点を挙げ、うち6得点を途中出場で奪っている。過去2大会と同じく、ズラタンがラッキーボーイとなることで、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制下での天皇賞戴冠が実現するかもしれない。