プロ野球亭日乗BACK NUMBER
今年のセMVP争いは、3位が激戦!
巨人・鈴木尚広の“貢献度”を考える。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2014/09/19 10:40
通算206盗塁で、失敗が45回、成功率82%以上の鈴木尚広。通算200盗塁以上の選手では、広瀬叔功の82.9%につぐ史上2番目の記録だ。
MVPに話を戻すと、3位が気になる……。
さて、MVPの記者投票の話に戻ると、今年は誰に投票をするのか、担当記者は心悩ましいところなのではないだろうか。
1カ月のケガでの戦線離脱はあったが、前半戦の文句ない投球内容と復帰後に阪神と広島から挙げた2勝の価値、防御率と最多勝の2つのタイトルも射程に入れていることを考えると、巨人の菅野智之投手が本命であることは間違いない。
他の候補を考えると、ヤクルトの山田哲人内野手が200本安打を達成したら資格は十分にあると思うが、数字的にやや苦しいところかもしれない。他にはこれだ、と票を投ずべき選手が果たしているのか……。
記者投票は1位から3位までを連記で1位に5点、2位に3点、3位に1点が与えられ、その合計点で決まる。
1位に菅野、2位に山田としてさて3位を誰に入れるのか……。ならば鈴木にどれくらいの点数が入るのか、が気になるところだ。
プロ野球はあくまで優勝を目標に戦う競技だとすれば、その優勝にどれぐらいの貢献をして、プレーヤーとしての価値を出せたかがMVPの選考基準となるはずである。
規定打席に達していなくても、鈴木を候補として票を投じるだけの働きは十分にあった、と思うのである。