詳説日本野球研究BACK NUMBER
リリーフ“3年寿命説”から考える、
セ・パ各チームの「シーズン計画」。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byHideki Sugiyama
posted2014/04/24 10:30
現在39歳、日本人最多セーブを更新し続けている中日・岩瀬仁紀。今季は4月20日時点で5試合登板1敗2セーブだが、開幕前のインフルエンザ罹患のことを考えれば、これからが本調子か。
心配なのは守備面に乱れが見られる阪神か。
心配なのが4月20日現在、2位にいる阪神である。昨年はチーム防御率3.07(12球団中1位)を誇る投手陣が原動力となって2位に躍進したが、この投手陣がどうもおかしい。
防御率4.94(12球団中10位)……これより下は防御率5点台のDeNAとヤクルト
与四死球80(12球団中9位)……中日、楽天が同数。これより下はヤクルト
起用人数84人(1試合平均4人)……これより多いのはDeNAとヤクルト
一軍で投げた投手19人(12球団中11位)……これより多いのは日本ハムの20人
防御率の悪さや与四死球の多さは単純に選手の責任だが、起用人数や一軍で投げた投手の多さは首脳陣の迷いを表していて嫌な材料だ。当然、現在の好成績は攻撃陣に支えられてのものと言ってもいい。
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得点123(リーグ1位)
失点109(リーグ4位)
打率.297(リーグ1位)
本塁打14(リーグ5位)
盗塁9(リーグ5位)
その攻撃陣も本塁打数や盗塁数は相変わらず少ないので、好調はいつまで続くかわからない。チームが上位にいるうちに本来の持ち味である投手陣を整備して中盤から終盤の戦いに備えてほしい。