ダブルタワーの清水、世代交代が進んだ名古屋。

●清水エスパルス

【主な移籍・加入動向】
In：ヤコヴィッチ（DF／DCユナイテッド）、高木善朗（MF／ユトレヒト）、長沢駿（FW／松本※2）、ノヴァコヴィッチ（FW／ケルン）
Out：林彰洋（GK／鳥栖）、枝村匠馬（MF／名古屋※1）、伊藤翔（FW／横浜FM）、八反田康平（MF／仙台※1）

　就任4年目を迎えたアフシン・ゴトビ監督率いる清水は前線に変化がありそうだ。大宮に移籍したラドンチッチと入れ替わる形でノヴァコヴィッチが加わった。193cmの長身ストライカーを最前線に置くのが基本形と思われるが、松本から復帰した191cmの長沢を使って“ダブルタワー”とするオプションもありそうだ。

　そしてユトレヒトに3シーズン在籍した高木善は清水に新天地を求めた。J1の舞台は初となるが、オランダ的なアタッキングを構築するゴトビ監督のスタイル、そして兄である高木俊幸がチームメートにいるのは心強いだろう。またゴトビ監督は若手を積極登用する傾向があるため、JFAアカデミー福島出身の金子翔太、第89回全国高校サッカー選手権得点王で昨季は岐阜にレンタル移籍した樋口寛規らにもチャンスが巡ってくるかもしれない。

●名古屋グランパス

【主な移籍・加入動向】
In：ヘジス（MF／ゴイアニエンセ※1）、野田隆之介（MF／鳥栖）、小屋松知哉（FW／京都橘高）、松田力（FW／びわこ成蹊スポーツ大）
Out：増川隆洋（DF／神戸）、田中隼磨（DF／松本）、阿部翔平（DF／甲府）、藤本淳吾（MF／横浜FM）

　名古屋はストイコビッチ監督の後を受けて西野朗監督が指揮を執る。増川、田中隼、阿部ら2010年のリーグ戦を制したメンバーが去り、加入した選手の多くは25歳以下の若手選手。一気に世代交代を推し進めた印象だ。小屋松や青木亮太（流通経済大付属柏高）、森勇人（名古屋U-18）ら10代の選手に目が行くが、即戦力として期待を集めるのが松田だ。昨年は大学に特別指定選手として大分に所属し、9試合で4ゴールを挙げている。2列目では玉田圭司、永井謙佑、小川佳純らとのレギュラー争いに挑戦する。ちなみに同大学出身で双子の兄、松田陸はFC東京に入団。兄弟での“出世争い”を繰り広げることになる。

　他にもセンターバックのレギュラー候補に挙がる刀根亮輔らが田中マルクス闘莉王、ケネディらの既存の主力とどこまで融合されるか。

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