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J1全18クラブ、移籍&近況総まとめ。
W杯シーズンのJはここが来る!(下)
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO SPORT
posted2014/02/27 10:45
Jリーグキックオフカンファレンスで握手するC大阪・柿谷曜一朗と広島・青山敏弘。上位を争うことが予想される2チームが開幕戦から激突する。
外国人総入れ替えの神戸、選手層に厚み増した広島。
●ヴィッセル神戸
【主な移籍・加入動向】
In:シンプリシオ(MF/C大阪)、チョン・ウヨン(MF/京都)、高橋峻希(DF/浦和)、ペドロ・ジュニオール(FW/済州ユナイテッド)、マルキーニョス(FW/横浜FM)
Out:イ・グァンソン(DF/福岡)、吉田孝行(FW/引退)、ポポ(FW/磐田)、マジーニョ(FW/パルメイラス※3)
昨年のJ2ではG大阪と最後まで優勝を争った神戸で注目すべきは外国人籍選手をすべて入れ替えた点だろう。ローマに在籍経験のあるシンプリシオがボランチ、Jクラブは5チーム目となるペドロ・ジュニオールが2列目のアタッカーとして起用されそう。そして'08年のJ1得点王であるマルキーニョスが最前線で待ち受ける。3月23日で38歳となり、昨季の後半戦以降ゴール欠乏症に悩んだのは少し気がかりだが、J1通算4位となる135点を挙げている実績を発揮したい。
最終ラインでは右サイドバック候補としてダイナミックな運動量が持ち味の高橋、センターバックに191cmの長身、増川隆洋を加えた。J1とJ2を行き来する状況からの脱却は、J1経験豊富な新加入選手たちがカギを握るか。
●サンフレッチェ広島
【主な移籍・加入動向】
In:林卓人(GK/仙台)、高橋壮也(DF/立正大淞南高)、丸谷拓也(MF/大分※2)、柴崎晃誠(MF/徳島)、柏好文(MF/甲府)
Out:西川周作(GK/浦和)、中島浩司(MF/引退)、大崎淳矢(FW/徳島)、吉野恭平(DF/東京V※1)
リーグ戦3連覇、そしてACLでの上位進出を目指す広島は、西川がチームを離れたが即座に仙台から林の獲得を発表した。昨年の東アジアカップで日本代表に選ばれた31歳は一般的な知名度こそ高くないものの堅実なセービング能力が持ち味で、仙台の堅守を最後方から支えた。'02~'04年は広島に在籍していたため、環境面でも心配ないだろう。GKからのビルドアップが求められる現在のチームスタイルに慣れれば、安定感は損なわれないはずだ。
また佐藤寿人や高萩洋次郎ら西川以外の主力が残留した中で柏と柴崎を獲得し、選手層にも厚みを増した。柏は負傷もあって22日の富士ゼロックススーパー杯ではベンチ入りしなかったが、ミキッチや清水航平、山岸智らとサイドハーフのポジション争いを活性化しそうだ。そして青山と森崎和の2人に依存していたボランチにザックジャパンへの招集経験がある柴崎が控えるのは心強い。