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「そういえば現役ドラフトの日だ」阪神→ロッテ移籍の井上広大が振り返る“運命の1日”「岡田彰布監督と“ハイタッチ未遂”…あれは心残りです」 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph bySANKEI SHIMBUN

posted2026/01/25 11:00

「そういえば現役ドラフトの日だ」阪神→ロッテ移籍の井上広大が振り返る“運命の1日”「岡田彰布監督と“ハイタッチ未遂”…あれは心残りです」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

現役ドラフトで移籍したロッテの入団会見で力強く拳を突き上げる井上広大

 日々の生活で窮屈なことはあったが、人気球団の選手の宿命と受け止めエネルギーに変えてきた。

「逆にこれだけ声を掛けてくれる。応援してもらえるという嬉しさというか実感はありました。めちゃ応援してもらえているのは肌で感じていました」

 タイガースとの別れはプロ6年目のオフに訪れた。2025年12月9日。運転していた車から降り、スマホを見ると複数の着信があった。球団からだった。

突然の着信「そういえば現役ドラフトの日だ…」

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「車に乗っていた時は電話に全く気が付かなかった。でも、ふと、そういえば今日は現役ドラフトの日だなあと思った。目的地に着いて電話を見ると連絡が入っていたので、すぐに折り返しました」

 覚悟はあった。オフに入ったときから。契約更改を終えても、その予感は消えることはなかった。「もしかしたらという思いは心のなかにあった。だから、家族にも『あるかもよ』と話をしていた」と言う。12月下旬には2023年のオフに入籍していた妻と大阪市内で結婚披露宴が予定されていた。慶事を前にしても、移籍の可能性と自らの覚悟を家族に伝え、あえて共有していた。

 そして予感は当たる。

「関西から出るというのが初めて。何もわからない状態。寂しさはもちろんありましたけど、ワクワクしている。プロ1年目のような気分。本当にルーキー。どういう練習するのかなあとか、どんな雰囲気なのかなあとか。本当に楽しみでマリーンズの秋のキャンプのYouTube動画とかを見たり。2月1日が待ち遠しい」

寡黙な大山からかけられた言葉

 寂しさはあったが、覚悟を決めていた分、すぐに気持ちは前へと向けた。なによりもプロ6年間で45試合の出場にとどまった自分を変える大きなキッカケになると切り替える事ができた。移籍の報道が出るとスマホの通知が鳴り止まなくなった。

【次ページ】 初アーチにベンチの岡田彰布監督が…

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