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「天才」「エリート」世間の賛辞には戸惑うが…“19歳離れ”した日本代表新星MFの自己コントロール術「考えても無駄、と」「監督も人間なので」 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byMasashi Hara/Getty Images

posted2026/01/19 17:03

「天才」「エリート」世間の賛辞には戸惑うが…“19歳離れ”した日本代表新星MFの自己コントロール術「考えても無駄、と」「監督も人間なので」<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images

北中米W杯メンバー入りも期待される佐藤龍之介は、現在U-23アジアカップで活躍している

「小さいころから、めちゃくちゃ走っていたというのは大きいと思います。それもあって、自分は短距離走よりも長距離走のほうが速かったので」

 なお、この種の特訓というと、親がキーパーをやって、子どもが必死にシュートを打つ……というような姿をイメージするだろう。

 しかし、佐藤の場合は、父親とボールを蹴った記憶よりも、一緒に走った記憶の方がはるかに鮮明だという。

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 いったい、何故なのか。佐藤はニヤッと笑顔をうかべながら、その答えを明かした。

「父と一緒にボールに触らなくてもよいくらい、ボールは普段からずっと蹴っていましたから」

そもそも僕はエリートではないので

 小学4年生にFC東京の育成組織に入ったが、5歳の頃からボールは友達だった。だから、同級生らと日が暮れるまでボールは蹴っていた。プロになった今、プレースキックを任されるほど正確なボールを蹴ることができるのは、当時からの積み重ねがあるからに他ならない。

 このエピソードを聞いて想起するのは、本田圭佑による努力論だ。

「(圧倒的な練習の)『量』をこなしていないヤツに、『質』を語る権利はない」

 昨年9月、アメリカ遠征中にU-NEXTの中継向けに久保建英にインタビューをさせてもらったとき、久保も同じような話をしていた。今の自分があるのは才能ではなく、幼少期の練習の『量』のおかげだ、と。

 サッカー選手に必要なボールを蹴る自主練習に、家族総出で取り組んだ走るトレーニング。圧倒的な練習量をこなしてきた。それが今の佐藤を形作っている。

 そんな努力の量について目を向ければ、佐藤の魅力も伝わってくるのだが……。

 世間の評価は少し異なる。「エリート」や「天才」などという少し的外れな賛辞であふれている。そうやって形容すれば佐藤のことをよく知らない人にもわかりやすいからだろう。ただそうした声には、佐藤も戸惑うことがある。

「そもそも僕はエリートではないので。高卒1年目の選手として見られたくないですし。もしも、『高校を卒業したばかりなのに、もう活躍していてすごいね』と言われるなら……それは本当に違うなと思います」

中学生頃までは大きな挫折はなかった

 昨年6月のインドネシア戦で、佐藤は18歳237日で日本代表にデビューした。彼より若くして代表のユニフォームを着てピッチに立ったのは、市川大祐、久保建英、小野伸二の3人だけである。

 もっとも、彼らがデビューしたのはいずれも親善試合である。一方、佐藤の初舞台はW杯最終予選という公式戦だった。すでに予選突破が決まっていたとはいえ、香川真司を抜き、史上最年少で最終予選のピッチに立った選手となった。

【次ページ】 プロ2年目までのプレー時間は“47分だけ”

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