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「なんかフワッとしていた」打倒・青学大という巨大な目標…箱根駅伝・2019年の東海大「正直、勝てるとは…」からの“唯一のプラン”とは?
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佐藤俊Shun Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2026/01/21 11:03
チーム力を上げ、打倒青学大が見えてきた東海大。しかし“黄金世代”の一員である中島怜利は、まだそれを明確にイメージできていなかった
4年生の意地
往路のオーダーが発表された。
東海大は1区鬼塚翔太、2区湯澤舜、3区西川雄一朗、4区館澤亨次、5区西田壮志。
青学大は1区橋詰大慧、2区梶谷瑠哉、3区森田歩希、4区岩見秀哉、5区竹石尚人。
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1区、鬼塚がトップの東洋大と8秒差の6位で、2区の湯澤に襷を渡した。1年目に絶好調だったにもかかわらず実績を重視されて10区を走れず、悔し涙を流した湯澤だが、4年生で箱根出走ラストチャンスの今回、早い時期に2区か9区の打診があった。
湊谷は、11月の世田谷ハーフに出走した際、湯澤とかわした会話を覚えているという。
「世田谷ハーフに出て、湯澤と一緒に走ったあと、2区と9区、どっちを走ろうかという話をしたんです。僕は、このシーズンの結果とか練習内容を見ても、2区が湯澤で9区が僕かなと思っていました」
その予想通り、湯澤は2区に置かれた。
「鬼門」は2区と5区
東海大は、2区と5区が鬼門だと言われていた。他大学にいるような飛び抜けたエース級の選手がおらず、この区間で順位を落としていたのだ。今回も黄金世代はいるものの、他校のエースと渡り合えるレベルの選手が不在だった。両角速監督は2区を“耐える区間”として湯澤を起用し、スピードを活かして他区間で優位に立つプランを考えていた。
湊谷も、厳しい見立てのなか、勝つ方法はそれしかないと思っていた。
「2区と5区を耐えてという感じでした。うちも強い選手が揃っていたんですけど、東洋大や青学大は、それ以上の選手が揃っていたので。2区でどのくらいしのいで、3区以降で勝負できるかという感じで考えていたと思います。それができれば、勝てるんじゃないかなと思っていました」
湯澤は区間8位ながら、順位を5位に一つ上げた。「湯澤さん、すごい」。寮で見ていた選手からは大きな声が上がった。練習から戻ってきた湊谷と中島は、湯澤の頑張りでレースが良い方に流れている手応えを感じていた。
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