箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「なんかフワッとしていた」打倒・青学大という巨大な目標…箱根駅伝・2019年の東海大「正直、勝てるとは…」からの“唯一のプラン”とは?
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2026/01/21 11:03
チーム力を上げ、打倒青学大が見えてきた東海大。しかし“黄金世代”の一員である中島怜利は、まだそれを明確にイメージできていなかった
全日本を終えても、中島は自分たちの実力を測りかね、青学大に勝てるという自信を持てずにいた。
「全日本、僕は調子よかったんで、出たかったですね。僕が出ていたら勝っていたやろ、という気持ちになっていました。まぁ2番なので悪くはない。でも、優勝できていないんで、箱根に向けてはしっくりこない感じでした。
そこで優勝しておけば、『よし!! 箱根も』ってなるんですけど、出雲から3番、2番ときて、なんか取り逃がしている感がありましたし、青学大が出雲、全日本に勝っていたんで、『俺ら、いけるやろ』みたいにはなっていなかったです」
青学大に対抗できるのか?
ADVERTISEMENT
青学大はすでに出雲、全日本の2冠を達成。95回箱根を制しての3冠達成、箱根5連覇を目標に、盤石の布陣を敷いていた。山の5区・6区にはそれぞれスペシャリストの竹石尚人と小野田勇次がおり、森田歩希主将を中心とした4年生は強力で、オーダーに隙はなかった。
巨象のような青学大を果たして倒せるのか。
湊谷は内心、かなり厳しいと思っていた。
「箱根と言ったら青学、みたいなところがありましたからね。自分たちが優勝するためには、その壁を乗り越えていかないといけない。ただ、自分たちはトラックでは戦えるけど、駅伝になったらどうなんだろう、というところがあって。駅伝というか、ロードの強さは青学大が頭ひとつ抜けていました。
出雲と全日本の2冠を達成されて、あとは箱根だけになりましたが、青学との差はとてつもなく大きくて、自分は勝てるとは思っていなかったです。青学大の箱根5連覇は、相当固いなと思っていました」
館澤も「打倒、青学大という思いは共通だったけど……」と当時を思い起こす。
「本気で勝ちたかったですし、(打倒青学大に)挑むとは言っていましたが、そこに絶対的な自信があったかというと、そうではなかったです。むしろ優勝できるイメージがほとんどなかった。青学大は隙がないオーダーですし、特に5区、6区が強い。うちはそこを攻略しないと、どうにもならないと思っていました」

