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〈箱根駅伝〉山上りの5区にクマはいる?「戦前に絶滅したはずが…」約70年ぶりにツキノワグマ“発見”した教授に聞く「箱根の山とクマ問題」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph bySANKEI SHIMBUN/JIJI PRESS

posted2026/01/02 17:01

〈箱根駅伝〉山上りの5区にクマはいる?「戦前に絶滅したはずが…」約70年ぶりにツキノワグマ“発見”した教授に聞く「箱根の山とクマ問題」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN/JIJI PRESS

左・自然豊かな箱根の山を疾走する東洋大・柏原(2010年大会)/右・箱根にも生息しているツキノワグマ(写真は今年4月に長野県に出没した個体)

 一方で、懸念材料もあるという。一つは、全国的に見られる害虫の「カシノナガキクイムシ」が運ぶ菌によって木が急に枯れる伝染病だ。

「これが箱根でも結構起きているので、ブナやコナラの木が減ってしまう可能性がある。鹿がすごく増えていて、熊の食べ物に影響があるのも懸念材料ですね。また、観光客が年間2000万人以上訪れているので、ゴミの投棄などモラルの問題があると困ることもありますね」

駅伝の沿道に出没する可能性は?

 北海道や東北地方で問題になっているように、普通ならば冬眠に入るこの時期に熊が人間の前に出てくる可能性はあるのだろうか。多くのファンが観戦に詰めかける箱根駅伝の沿道に出没するとなれば、大パニックも予想されるが……。

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「ほぼないとは思いますが、絶対とは言い切れないですね。怖いのは(2009年に)乗鞍岳で発生したように、パニック状態になった熊が道路上に出てきて暴れるとか、そういうことです。基本的に熊は臆病なので、人に会ったら逃げていくのが一般的ですが、稀に衝突が起きることもある。不幸な事故が起きないように、野生動物がいる場所に入っていくときは人が動物にどう接するべきか、という知識を持っておく必要はあるかと思います」

 關教授自身も、これまで何度か熊に遭遇した経験があり、山に入る際には熊スプレーやナタを持参するなど万全の装備をしているそうだ。研究者としては、昨今の熊問題には心を痛めていると話す。

【次ページ】 かつては「恐れる山」だった箱根の魅力

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