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吉田響22人抜き、太田蒼生は区間新記録…「箱根駅伝→プロランナー」たちは駅伝界の勢力図を変えられる? ニューイヤー駅伝で別れた“新旧実業団の明暗”
posted2026/01/02 17:33
ニューイヤー駅伝のエース区間である2区で22人抜きを見せたサンベルクスの吉田響。箱根駅伝発のプロランナーたちが実業団の勢力図を書き換える?
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和田悟志Satoshi Wada
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Satoshi Wada
今年のニューイヤー駅伝は、例年選手たちを苦しめる“赤城おろし”が吹き荒れることなく好条件に恵まれたこともあって、好記録ラッシュに沸いた。なんと1区を除き、7区間中6区間で区間新記録が誕生。総人数は17人に上った。
さらに、創部10年目にして初優勝したGMOインターネットグループのフィニッシュタイムも驚異的だった。これまでの大会記録(2020年・旭化成)を一気に2分以上更新し、7区間100kmを4時間44分00秒でつなぎ、圧勝を飾ったのだ。
まさに記録ずくめの大会になった。
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また、近年は前回王者の旭化成やトヨタ自動車、Honda、富士通の戦力が充実し、ニューイヤー駅伝で優勝争いを繰り広げてきたが、今回は勢力図が変わりつつあることを予感させる結果になった。
初優勝したGMOインターネットグループだけでなく、ロジスティードは過去最高の2位と躍進。サンベルクスは一時2位を走り、結局5位に終わったものの、これが初めての入賞となった。
ニューイヤー駅伝で「プロランナー」たちが活躍
もう1つ象徴的だったのが、プロランナーとして活動しながらも企業に所属する2人のルーキー、吉田響(サンベルクス)と太田蒼生(GMOインターネットグループ)の活躍だ。
創価大出身の吉田は、昨年の箱根駅伝でエース区間の2区を走り、同区の日本人最高タイムとなる1時間5分43秒をマークした。その吉田が選んだ道が、プロランナーとして、マラソンとトレイルランとの二軸で競技を続けることで、長距離種目(駅伝、マラソン、トラックレース)においては、サンベルクスに“参画”という形をとっている。
「サンベルクスの名を背負って、今年度はニューイヤー駅伝8位以内入賞、そしてフルマラソンで日本新記録を出すことが私の目標となります」
昨年4月にサンベルクスと所属契約を結んだ際の記者会見で、高々と宣言した通り、吉田はまず“ニューイヤー駅伝8位以内入賞”の大きな力となった。
吉田は普段、チームとは行動を別にしており、コーチやマネジメント役を務める瀧川大地氏と二人三脚でトレーニングに励んでいる。
瀧川氏は青山学院大や東海大でコーチをしてきた実績がある。吉田はもともと東海大に入学し、3年時に創価大に編入しているが、大学1年時に瀧川氏の指導を受けていた。

