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「神野(大地)監督は、“社長”ですね」東大卒・異色コーチ、“山の神”との新チームで異例の成功「このフォーメーションは、かなりすごい」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byShigeki Yamamoto
posted2026/01/02 11:07
東大卒ランナーであり、母校のコーチも務めた近藤秀一。“山の神”の新チームでの役割と、神野監督をどう見ているかを話してくれた
練習の意図を必ず確認
練習メニューの立て方は、例えば2カ月後の大きな大会をひとつのゴールに設定し、そこから逆算して考えていく。所属選手9名を横軸に置き、縦軸に期間と練習メニューを書き入れていくスプレッドシートを作る。それを叩き台にして神野監督に見せてすり合わせをし、完成したものを選手に見せ、それぞれの体調や状態に合わせて調整していく。
「神野さんは練習を全部私に任せて、やってもらうという感じではありません。神野さんとしては、選手との接点は監督である自分だから、少なくとも練習の意図を自身で腹落ちした上で選手に説明したり、聞かれたら答えられるようにしたいと思っているので、練習の準備の段階でその意図を私に確認してきます」
メニューの意図は、と選手に尋ねられたとして、近藤コーチに聞いてください、でも成り立たないわけではない。だが監督がその意図を理解できていないと、練習の組み立てを立体的に理解できなくなる。
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また、神野は監督として、選手がすべきことにはすべて目を通すことが自分の義務であり、責任であると捉えている。何をやっているのか分からなくては、責任が取れなくなる。練習メニューは、選手強化の一丁目一番地ゆえ、神野から要望が入ることもある。
神野監督は坂の練習重視
「神野さんからの練習のリクエストもあります。わりと坂の練習を重視しますね。単発の短いものだと砧公園の坂でやったりしますし、少し長い距離だと、車を走らせれば10km以上坂をとれるところがあるので、そこでやります。坂は、試合のタイミングや強化の兼ね合いで入れる感じになります」
MABPでは、『ストラバ』というアプリで選手の走行距離、練習のログを把握できるようになっている。また、ポイント練習では、動画が近藤のところに送られてきており、その都度、スタッフから「各選手は、こういう状態でした」という情報も送ってもらっている。これは数字的なものではなく、余裕度だったり、どこか痛めているなど、現場でしか分からない情報だ。また、半年に1度、東大で乳酸値の測定もしている。

