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甲子園の風BACK NUMBER
2度のドラフト指名漏れも「もう1年、夢が見られる」元近江高・有馬諒…社会人名門で切り拓く道「チームを勝たせる捕手に」〈甲子園の主役の現在地〉
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNumberWeb
posted2025/12/30 11:10
社会人3年目となる新シーズンに飛躍を期すENEOS・有馬
都市対抗で通算12回、日本選手権で同2回の優勝を誇る名門・ENEOSでは、捕手として「常勝軍団」の真髄を学べることが貴重な経験になっていると話す。指名解禁となった今秋は調査書が届かず、ドラフト会議の指名はなかった。
「落ち込むことはなかったです。自分に足りないものはわかっている。だから、まだもう1年、夢が見られるのかな、って。プロ入りを最終目標にするわけではなく、まずはしっかり結果を残したうえでプロに行けたらという思いが強いです」
諦めないプロの夢「勝利に導ける捕手に…」
有馬が目指す捕手像はただ一つ。「チームを勝利に導けるキャッチャー」だ。
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「勝てるチームにはいいキャッチャーがいると思う。派手さはなくても、どっしりとチームを支えられる存在を目指していきたい」
まだ24歳。プロへの道は諦めていない。
「野球をやっている以上はそこを目指してやりたい。まずはチームが勝つこと。それが自分の評価につながる、というところはブレずに、信念を持ってやっていきたいと思います」
あの夏、甲子園の“悲劇の主役”は着実にステージを上がり、勝負に磨かれて逞しい司令塔になった。大きな夢を胸に秘め、理想を追い求めていく。〈前編も公開中です〉


