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甲子園の風BACK NUMBER
2度のドラフト指名漏れも「もう1年、夢が見られる」元近江高・有馬諒…社会人名門で切り拓く道「チームを勝たせる捕手に」〈甲子園の主役の現在地〉
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNumberWeb
posted2025/12/30 11:10
社会人3年目となる新シーズンに飛躍を期すENEOS・有馬
夢への道が拓かれなかったという事実を、どのように受け止めたのか。
「評価を得られなかったということに関しては、自分の実力が追いついていないというプロ側のメッセージだと受け取ることができました。元々あまり感情を表に出すタイプではないので、とにかく冷静に。何が足りないのかを見つめて、段階を踏んでまた評価してもらえる選手になりたいと思って次に踏み出すことができました」
プロ入りの夢を叶えた仲間を刺激に
ともに野球をやってきた仲間には、プロ入りの夢を叶えた選手も多い。近江高時代にバッテリーを組んだ林優樹は西濃運輸を経て楽天入り。1学年上で甲子園の4番打者だった北村恵吾は中大からヤクルト、1学年下の土田龍空は中日で活躍する。林とは今も連絡を取り合い、互いの近況を話す仲だ。プロ3年目の今季は9月28日オリックス戦で一軍初登板を果たし、1回1/3を無安打無失点に抑えた。
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「都市対抗が終わった後に、電話が来ました。色々な話をして、お互い頑張ろうな、って。元々いいピッチャーでしたけど、高校時代は130kmぐらいだった球速が今は150km近く出ているので、ものすごい成長だと思う」
関大時代にバッテリーを組んだ金丸はドラフト1位で中日に入団し、今季15試合に登板して2勝。11月には侍ジャパンの一員として日韓戦の先発マウンドにも上がった。
「まだもう1年、夢が見られる」
「大きな舞台に立っている姿を見られるのはワクワクします。一緒にやってきた仲間たちが活躍しているのを見るといい刺激をもらいますし、一緒に野球ができて良かったなとあらためて思う。自分もあの舞台でやってみたい、やれるんじゃないかなという思いも強くなります」


