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「医学部志望」「理系職で安定した人生を」春高バレー出場部員の意外な進路…“私学スポーツ強豪校”の部活改革「監督&コーチは元日本代表」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYuko Tanaka
posted2025/12/30 11:05
愛工大名電高校バレーボール部のミーティング風景。3年ぶりに春高バレー出場を決めた
3年ぶりの春高バレーの舞台。初戦は1月5日、大阪代表の常翔学園と対戦する。初出場とはいえ激戦区の大阪を勝ち抜いてきた相手だ。さらに勝利すれば2回戦はインターハイ、国スポに続いて三冠を目指す熊本県代表の鎮西が待っている。
組み合わせ結果を見た瞬間、選手たちも「さすがにザワザワしてフワフワしていた」と北川監督。勉強よりも春高モードへ一気に傾きかけたが、名電バレー部がやるべきことはそれだけではない。春高バレーの前に、まずは2学期の期末テスト。北川監督の言葉は明快だった。
「『春高でベスト4になっても、ベスト8になっても人生は今すぐ大きく変わらないから、まずは目の前の期末テストを頑張りましょう』と言葉をかけました(笑)。勉強も頑張るために名電へ入ってきたのだから、いくら春高で勝つためとはいえ疎かにはしてはいけない。たとえ相手がどこだろうと、まずは目の前の期末テストを頑張る。そこはブレないように、やるべきことをしっかりやらせる。勉強もバレーも同じです」
期末テストの壁を突破した部員たちは、おそらくようやく春高バレーに照準を合わせていることだろう。生まれ変わった名電が“旋風”を巻き起こすべく、3年ぶりの大舞台に挑む。〈全2回/前編から続く〉

