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「日本代表最大の問題はそれだ」W杯日程発表…ブラジル人記者ズバリ「オランダは好都合だが」「F組1、2位だと決勝T初戦がブラジルかモロッコ」
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/12/07 17:00
W杯F組に組み込まれた日本代表。GS自体も厳しいが、1、2位通過だと決勝トーナメント初戦でいきなりブラジル戦となる可能性がある
――なるほど。それについてはおいおい聞くとして、まず、GS初戦で対戦するオランダをどう評価しますか?
「GSで最大の強敵だ。名手ヨハン・クライフらが築いた1970年代ほどの強さはないと思うけど、欧州予選8試合で27得点の攻撃力は脅威だ。守備陣にも、名手ファンダイク(リバプール)らがいる」
――日本は、過去、オランダと3回対戦して1分2敗。W杯では、2010年大会で0-1で敗れている。
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「2009年の初対戦で0-3と完敗したが、2010年は0-1の惜敗で、2013年の最後の対戦では0-2から追いついた。そして、日本はこの10年余りで急激に強くなっている。五分五分のつもりで戦っていいと思う」
上田、渡辺、板倉のオランダ勢…日本に好都合
――GS初戦で最強国と対戦することについては?
「理想を言えば、先に別の国と対戦し、オランダとは最後に当たりたかった」
――ただ、「強豪国とは相手がまだエンジン全開でないはずの初戦で対戦した方がいい」という考え方もあります。
「そうなんだよね。難しいところ。まあ、相手も同じ条件だから」
――現在、オランダリーグには現地時間6日のズウォレ戦で4得点を固め打ちしたCF上田綺世、CB渡辺剛(いずれもフェイエノールト)、板倉滉(アヤックス)らがプレーしており、過去には堂安律もプレーした(フローニンゲン、PSV)。つまり、オランダでは上田、堂安らをいかにして抑え、板倉、渡辺の守りをどう打ち破るかを知っているかもしれない。一方、オランダの主力の多くは国外のビッグクラブでプレーしており、彼らとはほとんど対戦していない。この点は、オランダが有利だと思いますか?
「2022年W杯で、日本はドイツでプレーする選手が大勢おり、ドイツは彼らのことを熟知していたけれど、ドイツを倒した。今回も、あまり関係ないんじゃないかな。オランダリーグをよく知っている日本人選手は、オランダを無駄に怖がったり過剰に警戒することがないと思うので、むしろ好都合だと思う。堂々と立ち向かってもらいたい」
チュニジアも欧州PO組も侮れない
――日本は、2戦目で対戦するチュニジアと近年、2試合を行なっている。2022年6月に0-3で敗れ、2023年10月には2-0で勝利。遠藤航、板倉、久保建英、伊東純也らが出場している。
「手強いよ。組織的な守備が特長で、アフリカ予選で10試合無失点。11月にブラジルと対戦し、敵陣でボールを奪ってからのカウンターで先制。PKを与えて引き分けた。決して侮れない」
――欧州プレーオフで勝ち上がってくる国については?


