熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「やりたい放題。まるでブラジルだ…強い頃の」“日本代表2戦12発”に王国記者ベタボメ「MVPは伊東純也。森保監督は別人のように攻撃的だ」
posted2024/09/13 11:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Kiichi Matsumoto
「まるで、“今ではなく強い頃”のブラジルがアジアへ舞い降りてきたようだ。何点取っても満足せず、すでに戦意を喪失してタオルを投げている相手から、無慈悲にも点を取り続ける……」
10日(日本時間では11日未明)に行なわれた2026年ワールドカップ・アジア最終予選第2節のアウェーでのバーレーン戦。ブラジルのスポーツメディアきっての日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者は、中国戦に続いて大勝した日本代表に――W杯南米予選で勝ち点が伸ばせず大苦戦する母国の惨状を嘆きつつ――最大級の賛辞を与えた。
バーレーンは早々から“勝ち点1でOK”的な戦いだった
――まず、この試合のフォーメーションと先発メンバーをどう思いましたか?
「ホームのバーレーンが攻撃的にプレーしてくることもありえたにもかかわらず、この試合でも3-4-2-1のフォーメーションで両ウイングバックに、本来はサイドバックの選手ではなく攻撃的な選手(右に堂安律=フライブルク、左に三笘薫=ブライトン)を起用したのは少々意外だった。中国戦から唯一のメンバー変更は右MFで久保建英(レアル・ソシエダ)の代わりに鎌田大地(クリスタルパレス)を入れたことだけど、これは中国戦にフル出場した久保の疲労を考慮したんじゃないかな」
――前半9分、日本は三笘の左からのクロスを堂安がスライディングシュートしたが、惜しくも左ポストに阻まれた。その後の数分間、バーレーンが攻めて2本のシュートを放ちます。試合の立ち上がりをどう見ましたか?
「序盤、バーレーンも多少は攻撃の姿勢を見せたが、終わってみれば彼らが前がかりになったのはこの時間帯くらい。早い段階から選手たちが時間稼ぎをするなど引き分け狙いで、勝ち点1を取れたら満足、という姿勢だった」
PKのハンドはラッキーだったけどね
――前半34分、日本は遠藤航(リバプール)からのスルーパスを受けた鎌田が敵陣右サイド深い位置からクロスを入れようとしたところ、DFの手に当たってPK。これをCF上田綺世(フェイエノールト)が、観客からのレーザーポインターでの妨害を受けながらも難なく決めました。