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「日本代表最大の問題はそれだ」W杯日程発表…ブラジル人記者ズバリ「オランダは好都合だが」「F組1、2位だと決勝T初戦がブラジルかモロッコ」
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/12/07 17:00
W杯F組に組み込まれた日本代表。GS自体も厳しいが、1、2位通過だと決勝トーナメント初戦でいきなりブラジル戦となる可能性がある
「ポーランドには、点取り屋レバンドフスキ(バルセロナ)がいる。欧州予選でオランダの組で2位だったんだけど、オランダとはホームでもアウェーでも1-1の引き分け。2018年大会でも同組になり、GS最終戦で日本が苦戦し、1点負けていたのに2位を確保するため攻撃を放棄して論議を呼んだ試合を思い出す。ウクライナは欧州予選でフランスの組で2位。スウェーデンには、欧州ビッグクラブで活躍する選手が多い。どこが出て来ても、相当に手強い」
1つ目の問題は決勝T初戦なんだよ
――このグループを首位で勝ち上がるとC組の2位と、2位で勝ち上がるとC組1位と対戦する。
「問題の1つはそこなんだよね」
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――C組は、ブラジル、モロッコ、スコットランド、ハイチ。順当なら、ブラジルとモロッコが首位を争うと思われます。
「モロッコは、前回大会でベスト4に入って世界を驚かせた。その後も成長を続けており、欧州、南米以外の国の中では最強だろう。つまり、日本がF組を首位で勝ち上がっても2位で勝ち上がっても、C組の1位と2位は同じくらいに強い」
――日本にとってやりやすいのは?
「モロッコは、日本に限らず世界中の国にとって嫌な相手。一度対戦しているブラジルの方がやりやすいんじゃないかな。ただし、ブラジルとモロッコは力がほぼ互角だから、グループを何位で抜けたらブラジルと対戦するのか見当がつかない」
――一方、ブラジルにとってやりやすいのはオランダ、日本のどちら?
「オランダとは、過去の対戦成績が3勝5分4敗と負け越している。最近では2014年W杯の3位決定戦で0-3と完敗。一方、日本には10月に対戦して負けたけど、ブラジルのフットボール関係者の大半は『日本に負けたのは控えCBがありえないミスをしたから』と考えている。手の内を知っている日本の方がやりやすいと思う」
3位は結果的に楽かもだが、1位抜けを狙いたいワケ
――それなら、両国は相思相愛ですね(笑)。ただ、今回のW杯は3位になっても12分の8の確率でラウンド32へ進むことができる。3位になった場合はどうでしょうか?
「3位は、A、B、D、E、Iいずれかの組の首位と対戦する。このうち、A、B、Dは開催国の組で、特別な強豪がいない。もちろん、開催国には地の利があるが、絶対に勝てない相手ではない。結果的に3位で勝ち上がった方がラウンド32の相手が楽だった、ということもありえる」
――逆に言うと、日本は何位で勝ち上がってもラウンド32は同じくらい厳しい、ということでしょうか?
「そういうこと」
――このような状況で、GSで日本が狙うべき順位は?

