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清原和博も工藤公康も落合博満も「大物がFAで巨人」だったが今オフは松本剛…メジャー挑戦増加のウラで「国内移籍が小粒化」しつつある問題

posted2025/11/29 11:00

 
清原和博も工藤公康も落合博満も「大物がFAで巨人」だったが今オフは松本剛…メジャー挑戦増加のウラで「国内移籍が小粒化」しつつある問題<Number Web> photograph by JIJI PRESS

巨人時代の工藤公康と清原和博。プロ最初の所属先は西武で、FA移籍で再び同僚となった

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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ストーブリーグの代表格と言えるFA移籍のニュース。しかし近年は国内における「大物移籍」が徐々に減りつつある。各年代の主なFA移籍選手の成績を比較した。〈NumberWebレポート/全2回〉

楽天伊藤、西武桑原、巨人松本が決まったが

 今季のFA権保有選手は、国内が38名、海外が66名だった。このうち新たにFA権を行使したのは、国内4名、海外4名だった。

・国内=東浜巨(ソ/投)、石井一成(日/内)、松本剛(日/外)、辰己涼介(楽/外)
・海外=則本昂大(楽/投)、伊藤光(De/捕)、桑原将志(De/外)、松葉貴大(中/投)

 伊藤は早くも11月19日に楽天への移籍が決定、さらに桑原は25日に西武に、松本は26日に巨人への移籍が決まった。残るFA選手のうち、MLB移籍を志向しているのは楽天の則本だけだと言われている。

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 FA制度はMLBに倣って1993年に導入された。しかし「FA権宣言」はNPBだけの制度だ。MLBでは通算6年の年限に達した選手は、長期契約をしていない限りは全員が自動的にFA状態になり、すべての球団との交渉が可能になる。NPBはFA年限に達しても「FA宣言」しない限りは、今所属している球団に「優先交渉権」がある。

 MLBにおけるFAは、選手にとっては自身のキャリア、球団にとってはチーム編成を見直す契機となるが、これまでのNPBでは一握りの大物選手が高額契約を求めて移籍する手段に過ぎなかった。ただ近年、NPBのFA傾向は変化しつつある。30年強の変遷を、移籍した選手の成績をもとに見ていこう。

93~01年のFA移籍で最多安打は“じつはあの捕手”

 1993年から2024年まで、FAで移籍した選手は、海外移籍を除けば111人いる。FA移籍選手のFA移籍先球団での通算成績で上位に来た選手を、各年代に分けていく。

【次ページ】 “ミスターFA”こと工藤は2度のFA移籍先で貢献

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