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野ボール横丁BACK NUMBER
ある球団スカウト「4位までには指名するよ」が裏切られ…まさかの“ドラフト指名漏れ”、元中日・岡野祐一郎が明かす「ドラゴンズ3位指名、1年前のドラフトウラ話」
text by

中村計Kei Nakamura
photograph bySankei Shimbun
posted2025/11/17 11:02
中日で4年間プレーし、一昨年現役を退いた岡野祐一郎。写真は2019年、入団会見で
「プロとアマチュアはストライクゾーンが天と地ほど違う。めちゃくちゃ小さくなるんです。外も狭くなるんですけど、インコースはボール一個分くらい狭くなる印象があって。たとえば、村上(宗隆=ヤクルト)とかいいバッターはインコースを使わないと抑えられない。
なので、インコースを使うんですけど、ぎりぎりを狙って2ボール・ノーストライクになったら、ほぼ終わりなんです。こっちはもうボールを投げたくない、一方、バッターはもう(ストライクゾーンに)来ると思って待っている。打たれるところに投げてるから打たれるんだよって言われるんですけど、自分の感覚では打たれないところに投げるとボールって言われちゃうんです」
1年目のシーズンは広いナゴヤドームで巨人の坂本勇人に2打席連続ホームランを許したこともあった。また、3年目の2022年、日本人最多となる56本をマークした村上の本塁打のうち22本目を献上したのは岡野だった。3ボール2ストライクから苦し紛れに投じた130キロのフォークボールをホーム球場のライトスタンドに運ばれた。
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「やっぱりアマチュアの世界とは違うな、って」
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そしてプロ4年目の終わり、岡野は戦力外通告を受ける。その後、岡野が選択した道とは――。
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