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「戦力として昔より頼れないが」長友佑都39歳のW杯日本代表“疑問の声”にトルシエ元監督が真っ向反論「私のアキタ、ナカヤマがそうだ」 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2025/09/21 11:01

「戦力として昔より頼れないが」長友佑都39歳のW杯日本代表“疑問の声”にトルシエ元監督が真っ向反論「私のアキタ、ナカヤマがそうだ」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

長友佑都についてW杯本大会メンバー26人枠に入れるかどうかが議題に上がるが、トルシエはどう考えているか

「藤田譲瑠チマは私の好きな選手であるし、右サイドの望月ヘンリー海輝もそうだ。敗れはしたが、見るべきものも多い試合だった。森保も有益な情報を多く得たことだろう」

5バックもさらに突き詰めるべき

――アメリカ戦も最初の失点まではいいリズムを保っていました。しかしそこで主導権を失い、その後は回復できませんでした。そして後半になると、森保は4バックを試しましたが、うまく機能したとは言えませんでした。

「うまくいかなかったのはチームが若く、経験を欠いていたからだ。4バックも核となる選手たちが実践すれば、有効な武器になるだろう。プレスも前からかけることができる。ただ、森保本来のシステムは3バックだ。3-4-3あるいは3-5-2のどちらかだが、5-4-1もさらに突き詰めるべきだ。強豪国と対戦するときには、5-4-1で戦うのが実践的であるからだ。

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 3バックは森保のアイデンティティであり、それによって彼は守備の強度を作り出している。バリエーションを広げる意味では4バックを試すのもいいが、それに適したセンターバックが日本に多くいるとは私には思えない。伊藤洋輝や板倉滉は適しているかも知れないが、他の選手は縦の深さをうまく使いこなせない」

――現状は冨安健洋をはじめ怪我人が多く、使える選手は少ないです。それから左サイドバックも、本職といえるのは長友しかいませんでした。

「長友は本来4バックでの左SBで、3バックなら左アウトサイドは三笘だ。しかしSBには中山雄太もいたのではなかったか」

戦力的にナガトモは…ただアキタ、ナカヤマのように

――彼はヨーロッパから日本に戻り、町田ゼルビアに所属していますが、今は代表から外れています。

「W杯本大会までにはまだ時間がある。長友に代わる本職の左SBの発掘は可能だろう。39歳になる長友は、チームには必要な人材かも知れないが、戦力としては昔のようには頼りにならない」

――ピークはすでに過ぎ、彼がいまだに代表に居続けることに、世間では賛否両論があります。

「長友は、W杯の26人に入って然るべきだ。私のときの秋田豊と中山雅史がそうであったように、彼には年長者としてグループをまとめる役割がある。とても重要な役割で、プレーに関しても90分は難しくとも60分なら十分に貢献できる。彼のような経験豊富な選手は、チームのバランスを保つために不可欠な存在だ。

 スタメンとしてプレーするのが長友の役割ではない。W杯期間中のアメリカはとても暑く、彼が全試合でプレーできる環境ではない。しかしグループの中では、連帯感を維持していくうえで彼のような存在はとても重要だ。また重要な試合でも、60分なら彼は森保の要求に応えられる。私にすれば、長友がW杯を戦うチームに入るのは必然だ。もちろん怪我なく十分に準備を整えるのが条件だが、グループが安定した日常生活を送るうえでの要であるといえる。そもそも、このチームの主軸は固まっている」

――軸となる選手は誰だと見ているのでしょうか。〈つづく

#2に続く
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