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三笘薫でも久保建英でも堂安律でもなく…トルシエのW杯日本代表イチオシは“192cmの大器”「課題は3バックだけでなく4、5バックもだ」

posted2025/09/21 11:02

 
三笘薫でも久保建英でも堂安律でもなく…トルシエのW杯日本代表イチオシは“192cmの大器”「課題は3バックだけでなく4、5バックもだ」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

三笘薫、久保建英、堂安律ら近年の日本代表コアメンバーだけでなく……トルシエが期待を寄せる選手とは

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Kiichi Matsumoto

 フィリップ・トルシエインタビューの後編である<全2回/第1回からつづく>

 過去の日本代表を振り返ったとき、早々にアジア最終予選を突破し、W杯本大会までに多くの時間がありながら、それを有効に使いきって本大会に臨んだことはほとんどない。自国開催であった2002年を別にすれば、本大会でベスト16に進んだ2010年、2018年、2022年のいずれも前評判は芳しくはなく、逆に大きな期待が寄せられた2006年や2014年は失意の結果に終わった。

 それでは今回はどうであるのか。世界最速で予選突破を決め、開催国を除き本大会までの準備の時間をどこよりも長く持つ日本は、どうすればそれを有効に使うことができるのか。トルシエが語った。

準々決勝に行ける潜在能力を日本は備えている

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――メキシコ戦とアメリカ戦を踏まえたうえで、日本は世界のなかでどこに位置するといえますか。

「当然だが、世界のトップ20には入っている。トップ15でもいいかも知れない。いずれにせよそのあたりの位置だ。FIFAランキングで何位かは知らないが」

――今は10位台後半です(9月18日に発表された最新版では、2つポジションを落とし19位に順位を下げた)。

「アジアでは確固たる位置にいるわけだ。世界の強豪を相手にしたときも、日本は高い競争力を発揮する。それは明らかで、サプライズを起こせる力が日本にはある。

 だが日本は、ブラジルやアルゼンチン、フランス、スペイン、イングランドのように、W杯本大会の優勝候補とはいえず、そのレベルには達してはいない。しかし前回大会でドイツとスペインを破ったように、サプライズを起こす力は十分に持っている。グループリーグを突破してラウンド16に進み、ベスト8を目指しているのが今の日本だ。しっかりと準備を怠らず、そのうえで対戦相手にも恵まれれば、さらにすべてがうまくいき怪我人や退場者も出さなければ、達成は十分に可能だ。準々決勝に進めるすべての要素を日本は備えている。それが現状での日本のポテンシャルだと、私は思っている。

――なるほど。

【次ページ】 W杯スタメンは分かっている。期待したいのは…

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