「長嶋茂雄さんの志も受け継いで」王貞治が設立した“球心会”とは何なのか「野球界がプロ・アマ大同団結するために、僕が『広報部長』になる」 

王貞治が「広報部長」となって

　王貞治というレジェンドが呼びかければ、プロ、アマを問わず、誰もがまずは耳を傾けるだろう。新たな方向性を見出していくために、王の問いかけを、互いの交流を深めていくための、まずは“議論のきっかけ”にしてほしいのだ。

自らが野球界団結のための「広報部長」になる覚悟だという　©Masanori Kise

「ウチの方が早く始めたとか、何とか、いろいろあるよ。だけど、どうせやるんだったらお互いにやっぱり、連絡を密にしてね。『ウチは今度、こんなことをやるんだよ』って言ったら『そりゃいいね』って、こっちはそれをやるとかね。今は、お互いにいいことをやっているんだけど、そこで終わっちゃっている。その輪が広がらないんだよね。

　僕も、ちょっとおこがましいんだけど、みんながやったことをちゃんと情報としてもらってね、これは是非、皆さんに共有してもらった方がいいと思うことは、どんどん発信していきたい。だから伝えていく役、球心会では、僕は『広報部長』になったつもりなんだよ。

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　今はまだスタートしたばかりでその体制ができていないんだけど、それはもう、作ります。それぞれの野球連盟、沖縄から北海道まで、こういうことがあった、こういうことをやりますとか、そういうことが情報で来て、これはいいなと思ったら、全部みんなに伝えていく。知りたかったら、ここへアクセスしてください、アクセスしたら、沖縄から北海道までの情報が全部引き出せます、という形にしたいんですよ。

　今まで、それがなかったから、野球界というのは伸びなかったと思うね。今、サッカーでもラグビーでも、バスケットボールでもバレーボールでも、プロ化が後発だったというのもあるけど、すごく情報共有のラインがしっかりしているんですよ。だから、発展していくスピードが、ものすごく速い。

　そういう点で我々は、ちょっと残念ながら、情報の共有や伝達に時間がとられちゃうからね。だからやっぱり、野球界も横のつながりをよくして、それでやっぱり、前へ前へ行こうじゃないかという風に思って、球心会を進めていきたいと思っているんです」

　プロとアマが思いを一つにして、足並みを揃えて行動すれば、やれることが増えてくる。

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