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「山、貸してもらえないかな」王貞治の広がる夢…ジュニアからプロまで“野球の聖地”作りへ「大谷翔平君の活躍で野球人気が戻った今がチャンス」
posted2025/09/16 11:04
今年の世界少年野球大会の記者会見にて。王には次世代への野球の普及のための大きな夢があるという。そのカギとなる「山」とは……?
text by

喜瀬雅則Masanori Kise
photograph by
JIJI PRESS
「山、貸してもらえないかな」——。
王がイメージしているのは、複数の球場があって、同時に試合や練習ができ、さらに宿泊施設も併設された“一大キャンプ地”の創設だった。
「野球をしっかり、子供たちにやってもらおうという方向で考えたいんです。やっぱり東京とか大阪とか、みんなが集まりやすいところでそういうことをやるというのは、その辺は難しいですよ。だけどね、難しいんだけど、方法を工夫してやっていかないといけない。
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だから、僕なんかが思っているのは、例えば、山を持っている人がいてね、今すぐ、その山を使うということがない人だったら、その人に山を貸してもらってね、土地を平らにしたところに、野球場を5つくらい作っちゃってね。そこで子供たちに野球をやってもらう。
その人が、その山を何か今、使っているんだったら別だけど、山を持っていて、そのままになっていて、スポーツにもご理解がある方だったら、ちょっと子供たちのために山を貸してくれませんか、というようなことを問いかけとしてはやってみたいんですよ」
子供たちが集まって野球を楽しむ村
山の中にできた“野球村”のようなイメージだろうか。
そこに、日本中から、世界中から子供たちが集まってくる。球場は複数あるから、試合をやりながら、初心者向けの野球教室も同時並行的に行うことができる。施設内に宿泊施設も作れば、合宿形式で参加できる。山の中だから、自然にも囲まれている。ハイキングや川遊び、夜はキャンプファイヤーや花火だってできるかもしれない。
アメリカに、すでに好例がある。

