テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

ドジャース“不安要素”は大谷翔平の休養日問題やベッツ不振だけでない「日本的な野球に6連敗」ブルワーズと秋に再戦したら…番記者が懸念 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2025/08/11 11:01

ドジャース“不安要素”は大谷翔平の休養日問題やベッツ不振だけでない「日本的な野球に6連敗」ブルワーズと秋に再戦したら…番記者が懸念<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平を擁するドジャースにとって、ポストシーズンのライバルとなりえるブルワーズ相手の6連敗は今後に気になるところか

 一方で、ブルワーズには7-8で競り負け5連敗。ロバーツ監督は「明日を最後に10月までは対戦しないと思うので、1勝してシリーズを何とかしたい」と語った。ポストシーズンで戦う可能性を完全に視野に入れている。ブルワーズの強さはただの勢いではないと誰もが感じ取っていた。

ベッツ→大谷の打順入れ替え…ロバーツ監督の意図

《7月20日 vsブルワーズ(ドジャースタジアム)●5-6》

 午前10時前。記者室に入ったのとほぼ同時のタイミングでスマートフォンの通知がなり、スタメンを見て、すぐに自分のノートパソコンを開いて速報した。大谷が昨年6月16日のロイヤルズ戦以来、399日ぶりに打順2番で出場。打撃不振のベッツと打順が入れ替わった。

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 たかが打順、されど打順。開幕から調子が上がらず前日まで7月は打率.188、2本塁打、4打点と不振のベッツを救うため、試合前会見でロバーツ監督は「2、3週間前から考えていた」と打線のてこ入れに踏み切った理由を説明した。

「調子を落としている中で打順を上げることは信頼の表れ。景色が変われば、考え方にも変化が出てくる。とにかく出塁するという気持ちになるのでは」

 また、指揮官によれば、大谷にとって後半戦初登板の21日のツインズ戦でも打順2番は継続するという。7連敗からの脱出に貢献した前回12日のジャイアンツ戦と同じ3イニングを予定し、ロバーツ監督は「先発登板日や翌日に1番としてすぐ打席に入る重圧を感じずに済む。間違いなくプラス」と利点を強調した。

“試合に出場しつつ休む”矛盾をどう両立するか

 この日は他にどうしても確認したいこともあった。ロバーツ監督は以前否定したが――19日にベッツに休養日を与えたように、ここまでわずか欠場2試合の大谷にはなぜ休養日を与えないのか、シンプルに疑問に思っていた。この疑問を別の首脳陣にぶつけるため、試合前練習を見るためにグラウンドに姿を現したブランドン・ゴームズGMが1人になるタイミングを待った。

 そして、クラブハウスに戻るところのゴームズGMを三塁ベンチ前で直撃。ゴームズGMは次のように説明した。

「翔平と話して、彼が何を必要としているかを見極めながらになるだろう。特に今は投げることが増えてきて、ビルドアップしている段階だから。彼とロバーツ監督と僕ら全員での会話の中で決める。彼が休みたいと言えば、その日はしっかり与えるつもりだ」

 選手側から、ましてや大谷から「休みたい」と申告するイメージが湧かなかった。ただ、それを言っても仕方ない。ゴームズGMやロバーツ監督、アンドルー・フリードマン編成本部長と大谷本人のコミュニケーションを信じるしかないと感じた。

【次ページ】 番記者がぶつけた“もう一つ気になる疑問”とは

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