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豊橋中央の応援でまさか…“超異例の助っ人”が出現「地方大会決勝で敗れた相手」を東邦がサポート「同じ愛知の仲間」「即答でOK」甲子園ウラ話
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梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph byYukiko Umetsu
posted2025/08/10 11:14
「決勝で豊橋中央に敗れた」東邦高の吹奏楽部が豊橋中央を異例のサポート(写真は2016年夏)
「豊橋中央さんはいつも自分たちの声で応援していて、ブラバン応援経験がありません。『もしブラバンがあったら』『憧れのあの曲で打席に立ちたい』と目をキラキラさせて選手たちが話す姿を見て、とてもかわいらしくて新鮮で……。『これは何としてでも応えてあげたい』と思ったんです。うちの野球部は常にブラバンがいることに慣れているので(笑)。覚えるほうは大変ですけど、ぜひと」(白谷氏)
白谷氏はこのように笑って話すが、愛知県内の野球部、いや、全国の野球部にとっても東邦の一糸乱れぬキビキビとした応援は憧れの的だ。あのカッコいいマーチングバンドが、アルプススタンドで自分たちの応援をしてくれる。想像するだけでテンションが上がるのも当然といえるだろう。
東邦部員「同じ愛知の仲間」
東邦の名物応援「戦闘開始」は、いつもの「T・O・H・O TOHO 東邦!」の冒頭コールを「C・H・U・O 豊橋 中央!」に変え、1回と9回の頭に演奏する予定だ。マーチングバンド部部長の三冨彩名さんは「これまでの甲子園の歴史に刻まれるような、最高の応援にしたい」と意気込みを語り、「甲子園の夢の舞台で演奏できる機会をいただいたことに感謝を忘れず、アルプススタンド全体を巻き込むような応援で選手の皆さんが元気にプレーできるようにがんばりたい」(ドラムメジャー・大場麻央さん)、「同じ愛知の仲間として、豊橋中央高校の皆さんとこの夏を全力で駆け抜けたい。一音一音に想いを込めて演奏したいと思います。豊橋中央、戦闘開始!」(副部長・佐々木亜実さん)と、部員たちも皆、試合当日に向けて猛練習を重ねている。
対する日大三も、「Come on!」などのオリジナル応援曲で知られる強豪校。野球応援に並々ならぬ力を入れる2校の、熱い応援合戦にもぜひ注目したい。

