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甲子園の風BACK NUMBER
まさかのドラフト“指名漏れ”真鍋慧がいま明かす「なぜ順位縛りを選んだ?」スカウトと面談、名前が呼ばれない当日…退席後の“ウラ話”
posted2024/01/23 06:00
text by
井上幸太Kota Inoue
photograph by
Kota Inoue
昨年のドラフト会議で無念の指名漏れを味わった広陵・真鍋慧(けいた)。話題を集めた“順位縛り”の真相、表情を崩さなかった会議当日の心境、そして進路まで。真鍋本人がNumber Webのインタビューで明かした。〈全2回の第1回〉
2023年のドラフト会議で、ある高校生スラッガーが注目を集めた。
真鍋慧。
広島の名門・広陵で1年夏からレギュラーをつかみ、高校通算本塁打は62本まで到達。入学早々の打撃練習で、左打席から強烈な打球を連発する姿を見た同校の中井哲之監督が、「(バリー・)ボンズ」とあだ名を付けたことから、メディアでは「広陵のボンズ」の二つ名が浸透した。
「上位指名有力」がまさか…
メジャー歴代最多の通算762本塁打を積み上げた強打者に重ねられた18歳は、昨年のドラフトにおいて、「上位指名の有力候補」と見られていた。「状態のいい時の打撃は、1、2位で指名されてもおかしくないレベル」と推すスカウトも複数いたが、結果は指名漏れ。同時に注目を集めたのが、「3位までに指名されなければ、大学に進む」という、通称“順位縛り”を設けていたことだった。ドラフトが開催された10月26日には、SNSのXで「順位縛り」がトレンドワード入り。期せずして、真鍋の注目度の高さを示した。
ドラフト当日は学校内で会見場が設置されたものの、真鍋本人の取材は実施されず。無念の指名漏れ以降、真鍋の声は表に出てこなかった。
指名の有無を左右するキーポイントとなった、「3位まで」の順位縛り。設定した意図はなんだったのか。