低迷リバプールの救世主は「名門ケンブリッジ大で博士号」「ノートPCにかじりつく連中」だった…看板選手に「期待外れだ」ホンネで告げた大改革 

　当時は選手たちもデータ分析に不慣れだったが、エドワーズはすぐに腹を割って話せるようになる。彼はデイビッド・ジェームズ、ショーン・デイビス、ピーター・クラウチをはじめとする看板選手たちにも、「統計的に言えば、今週末のパフォーマンスは期待外れだった」と単刀直入に告げるのをためらわなかった。

200cm超で人気を誇ったクラウチに対しても、本音ベースでのデータでのフィードバックをしたいという　©Naoya Sanuki/JMPA

　選手たちは実直なエドワーズを徐々に信頼。彼のもとを訪れ、次の対戦相手の弱点を尋ねるようになる。通常、この種の質問は監督に対してなされるが、エドワーズが与えるフィードバックは非常に有用な情報として評価されていたのである。

エドワーズはリバプール革命を推し進めた

　2008年、レドナップはポーツマスを離れ、トッテナムの監督に就任。その1年後にエドワーズを呼び寄せる。エドワーズはロンドンの古豪に2年在籍した後、リバプールに引き抜かれる。ジョン・W・ヘンリーがパフォーマンスと分析の責任者として抜擢したのである。〈つづく〉

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