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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「38歳の長友佑都に、森保ジャパンはいつまでも頼っていいのか?」サッカー日本代表の論点…記者が聞いた“気になるフレーズ”「選手として認められる部分で…」
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byGetty Images
posted2025/07/17 11:09
E-1選手権の中国戦で久々のフル出場を果たした長友佑都
北中米W杯のメンバー入りを目指す長友が今後鍛えていきたいと考えているのは、ひとつはスプリント力。「対峙する相手がエムバペやビニシウスのレベルになった時に、今の自分の能力、スプリント能力で行けるのか。そういう部分も伸ばしていかなきゃいけないし、年齢は関係ないと思っている。質を高めれば伸ばせる」と語る。
もうひとつは今大会の期間中に多くの時間を共有した長谷部誠コーチから得たインスピレーションだ。長谷部コーチからは「ギラちゃん」「ギラ友」と呼ばれていると笑みを浮かべる長友は、「長谷部さんはドイツで皇帝と言われてた選手。長谷さんの賢さや、危機察知能力とかカバーリング能力とか、経験がないと出せないポジショニング、試合を読む能力を自分に重ねて学んでいる」と語る。
北中米W杯に向けて…長友に求められる要素
3バック時は左右のウイングバックに加えてストッパーとしてプレーが可能で、4バックなら左右のサイドバックをこなせる長友に、ケガ人の多い森保ジャパンのユーティリティーディフェンダーとして生き残るポテンシャルはある。長友自身、「3センターバックのまん中はちょっと分からないけど、それ以外ならできることを示せれば夢に近づいていくと思う」とアピールしている。
新境地を切り拓いた長友はここからさらにアップデートしていけるか。北中米W杯メンバーの候補たちは1枠を譲ってたまるものかとしのぎを削っていけるか。おそらく細谷が言うように、選手の誰もが長友が担ってきた役割をできるようになれば「史上最強」と謳われている今の日本代表にこれ以上ない強固で太い軸ができる。長友には、全員が長友化してでも入っていける実力が求められる。残り1年のメンバー争いがますます熾烈になってきた。《前編から続く》
