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森保監督が一喝…何があった?「30分前まで穏やかだったのに」E-1連覇のウラに指揮官の“怒り”…国内組に求めた“世界基準”「練習もキャリアで一番長かった」
posted2025/07/18 11:00
7月10日、練習前は笑顔だった森保監督だが、このあと選手たちを一喝する
text by

菊地正典Masanori Kikuchi
photograph by
MATSUO.K/AFLO SPORT
「待って! 待って!」
静かなグラウンドに森保一監督の声が響いた。
動きを止めた選手たちに、指揮官が続ける。
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「コーチから言われるんじゃなくて、自分たちから要求して!(そういう姿勢は)試合に出るよ!」
少しだけ間が空き、さらに続いた。
「合わせる(ピッチの上でプレーする)のは自分たちだよ!」
日差しに照らされた表情には、明らかに不満の色が浮かんでいた。
30分前とはまるで別人のように…
2025年7月10日、Anyang Bisan Sports Parkで行われたサッカー日本代表のトレーニング中の出来事である。
この日は、韓国・龍仁で行われた東アジアE-1サッカー選手権(7日〜15日)の初戦、ホンコン・チャイナを相手に6-1と大勝した2日後で、12日に中国戦を控えていた。
「熱中症に気をつけてくださいね。水が足りなかったら広報に言ってください。そういう要求はどんどんしていいですから。日陰は作ってあげられませんけど」
トレーニングが始まる前、森保監督は屋根のないグラウンドで練習を見守る報道陣に冗談を交えながら、そう気遣った。
ただ、顔色は時間が経つにつれて険しくなる。
E-1選手権は国際マッチデーではない期間に行われるため、今大会も国内組のみで構成された、いわば“即席”の日本代表。全体練習はこの日が2度目だった。
しかし――冒頭15分のみだったはずの練習公開が予定を超えて30分ほど経とうとしたとき、森保監督は選手を一喝した。
