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「あれ、ゴツくなってない?」男子バレー大塚達宣(24歳)カラダも心も“激変”の理由…イタリア挑戦の1年「できることがめちゃくちゃ増えた」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2025/07/01 11:00

「あれ、ゴツくなってない?」男子バレー大塚達宣(24歳)カラダも心も“激変”の理由…イタリア挑戦の1年「できることがめちゃくちゃ増えた」<Number Web> photograph by Volleyball World

世界最高峰イタリア・セリエAで1年間プレーした大塚達宣(24歳)。成長した姿で日本代表に帰ってきた

 ミラノの練習では、ロベルト・ピアッツァ監督の指導から得るものも多いという。

「プレーひとつ一つの考え方から、スパイク、サーブ、サーブレシーブ、(ブロックとディグの)前と後ろの関係も、言い出したらキリがないぐらい全部教えてもらっているし、細かくチームでミーティングもしていて、こういう時はこうしようというルールもたくさんある。

 例えば今日も、サーブのトスを、もう少し自分の体の正面に上げて打ったほうが打点が下がらずいいところで叩けるよとか、このコースを狙ってみようとか、監督から個人的にアドバイスをもらいました。普段から教えてもらったことを練習して、それを試合でやって、ちゃんとできたら自信になるし、それがその時のベストになる。そういうものが積み重なって、どんどん自分の中でできることが増えている感覚が、こっちに来てめちゃくちゃあります」

「自信がついたので、もう怖さはない」

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 ウエイトトレーニング、ボール練習と試合がしっかりと連動する中で成長した点の一つが、速いトスでも余裕を持って、パワーの乗ったスパイクを幅広いコースに打ち分けられるようになったことだ。

「以前は、速いトスの時は手で打っているだけだったり、いなしているだけだったのが、ちゃんと打ち込めるようになってきた。パワーがついたせいもあるし、打ち方を覚えたという感じですね。セッターとのコミュニケーションももちろん大事だし、監督ともビデオを見て、何回も話しました。

 トスが速くなれば、自分の打つ位置がよりピンポイントになるし、リスクは高くなるんですけど、『こういうトスに対しては助走はこう入って、ここに打てばいい』というのを練習の中で教えてもらったり、失敗もたくさんしながらつかんできた。そうやって自信がついたので、もうあまり怖さはない。本当に積み重ねです。めちゃくちゃ練習したので」

 練習中は、監督やスタッフ、チームメイトのアドバイスなどをひと言も逃すまいと集中するため、脳もフル回転だ。

「こっちでは、真剣に声を聞きながら、その人の口の動きやジェスチャーも見ないと(イタリア語を)理解するのは難しい。別に日本にいた時にサボっていたわけじゃないけど、日本語だったらよそを向いていても理解はできる。でもこっちではそれができない分、自分でも本当に集中しているなとわかる。頭もめちゃくちゃ疲れて、熱くなってくる時もあるぐらいです(苦笑)」

【次ページ】 「(イタリアでは)Netflixが友達です」

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