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完勝のマルク・マルケスに大ブーイング! 「スポーツマンシップに欠ける」いまだ愚行を続ける“ロッシ崇拝者”に関係者は激おこ!! 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2025/06/25 17:00

完勝のマルク・マルケスに大ブーイング! 「スポーツマンシップに欠ける」いまだ愚行を続ける“ロッシ崇拝者”に関係者は激おこ!!<Number Web> photograph by Satoshi Endo

ドゥカティで完璧な勝利を挙げたマルケスだが、イタリアのファンから届いたのはブーイングだった

 その後マルケスは20年の怪我のためにしばらく優勝戦線から遠ざかり、ロッシも21年のシーズンを最後に引退した。それでもイタリアではマルケスへのブーイングが健在で、リザルトに関係なく、ビッグスクリーンにマルケスが映し出されるだけで不気味なブーイングが湧き起こる。

 去年ドゥカティに移籍したときには、バニャイアが「ブーイングは気持ちいいものではないから止めよう」と苦言を呈したこともあってやや落ち着いたように感じられたが、今年はマルケスが圧倒的な強さを発揮しているせいで、以前の不気味なブーイングが復活することになった。

 表彰台の下になだれ込んでくるファンたちからは、表彰台に立てなかったバニャイアに対し「ペッコ」の大合唱が巻き起こる。その大合唱は時に、バレンティーノ・ロッシの愛称である「バレ」に変わることもあった。対して優勝したマルケスにはブーイングだけ。2位のアレックスには少しばかりの拍手。そして3位のファビオ・ディ・ジャンアントニオにはやや多めの拍手と歓声はあるが、表彰台に立った選手たちをこれほどリスペクトしない大会は、イタリアならではという気がする。

レジェンドが遺したもの

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 元ライダーでドゥカティワークスのチームマネージャーのダビド・タルドッツイが、スプリントでマルケスが優勝した際、グランドスタンドでのブーイングに「スポーツマンシップに欠ける行為だ」として怒りと不快感を示し、それが映像が映し出されて話題になった。

 マルケスは「こればっかりは自分ではコントロールできないし、タルドッツイには感謝している。彼は自分を守ってくれただけでなく、ドゥカティのライダー全員を守ってくれているんだ」と、イタリアの心ない大ブーイングに傷ついていることをコメントした。

 ロッシは偉大な記録を残した大選手である。しかしタイトル争いをした多くのライダーたちと確執を残したという点では尊敬に値しない。セテ・ジベルナウ、ケーシー・ストーナー、ロレンソ、そしてマルケス……。ファンを巻き込み、これほど多くのライダーと因縁を残した選手はいないからだ。

 それだけロッシがスーパースターだった証明でもあるが、ロッシが引退した今もマルケスが理不尽なプレッシャーの中で戦わなければならないのは、実に不幸なことだと思う。そうした行為を止めさせることができるのはロッシしかいない。そう僕は思っている。

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