「今の代表は全員が本田圭佑さんみたいな集団」浅野拓磨が見る“世界との距離”は縮まったか「でも、やりますよ。次のW杯も行くつもりです」 

——選ばれるだけでなく、スタメンもサブも競争は激しいです。

　ホントにそうです。すごい選手が多いですから。学びになる選手ばかりです。

いまの代表は「努力」の基準が上がっている

——浅野選手がヨーロッパへ出てからの9シーズンだけでも、個々の成長スピードが一気に上がった印象です。

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　僕自身は努力をしている感覚はないと言いましたけど、いまの日本代表は誰もがそうなんだろうな、と感じます。一例をあげれば、お酒を飲む選手が何人いるのか。僕が日本代表に入ったばかりの頃は、試合が終わったら行こうか、ということがありました。それが悪いということではなくて、いまの選手たちはそもそも飲みたい気持ちがないんでしょうね。サッカーのことだけを考えているから、飲まないのは努力でも我慢でもない。努力と言われるようなことは違うところでやっていて、その結果としてみんなの基準が上がっている感じがしますね。

——ヨーロッパでプレーしてきた浅野選手の皮膚感覚として、日本は世界のトップに近づいていますか？

　すごく近づいてきているとは思います。日本人選手のレベルも上がっているのは間違いないですけど、まだまだ海外と違うと感じるのはメンタルの部分ですね。どういう環境で育ってきたのか、ということです。

A代表通算53キャップ9得点の浅野　©Kiichi Matsumoto/JMPA

瞬時の判断に出てくる「育ち方」

——ぜひ具体的に教えてください。

　サッカーってホントにゼロコンマ何秒、ゼロコンマ何何秒の判断で勝敗が決まる。僕のポジションなら、シュートを打つのかパスするのかの判断で、勝負が決まるんですよね。

　そのことについて、子どもの頃からどうやって育ってきているか。シュートを外してもいいから打つメンタリティなのか、確実なほうを選ぶ、パスを選択するメンタリティなのか。失敗を一瞬でも恐れるメンタリティかどうかで勝敗が決まる、それがワールドカップ優勝にもつながると思っていて。

——なるほど。

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