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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
菅野智之35歳「オリオールズで過ごすのは明日が最後かも」トレード“ほぼ確実”の心境を語った「全てを受け入れる覚悟」「絶対、今が全盛期だと思う」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byGetty Images
posted2025/06/08 11:05

今やトレード市場で熱視線を浴びる菅野
トレードはほぼ確実…菅野の思い
仮にオリオールズの成績がこのままなら、菅野のトレード放出はほぼ確実だろう。それが、MLBのビジネスとしての側面だ。今季を“あきらめた”チームとプレーオフを見据えたチームで活発なトレードが行われるのは、メジャーにおいて7月の風物詩のようなもの。菅野はそんな未来も頭の片隅に置きつつ、今を懸命に過ごしている。
「明日(オリオールズで過ごすのは)最後かもしれない。仲良くなったチームメートもいるので、なるべくその時間を大切にしたい。やっぱり特別な思いもある。一日一日、大切にしたいなって思いで、今もやっています」
無論、このままチームが低迷を続け、トレード移籍することを前提としているわけではない。V字回復して、10月の戦いにこのメンバーで臨む。それこそが、1年契約で加入したこのチームで目指すことだ。
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「それが一番です。それは間違いない。それを僕は一番望んでいます」
苦しんだ4年間があったからこそ
2020年のオフに一度、叶わなかったメジャー挑戦。残留した巨人ではその後、ケガに苦しみながら不本意なシーズンが続いていた。2021年から6勝、10勝、4勝。
「2023年は(右肘の負傷で)開幕も一軍にいられなくて、自分の中でもどん底のシーズンだったんです。もっと振り返ると2021年がどん底だった」
メジャーを一時的に断念せざるを得なくなり、度重なる故障に見舞われた。そんな折、菅野を奮い立たせた2人がいる。1人は、プロゴルファーで2023年の賞金王、中島啓太だ。菅野とはハワイでのトレーニングをともにしており、弟分のようであり、アスリートとして尊敬する存在だ。