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「防御率12.38→0.93」藤浪晋太郎31歳が5月以降“まるで別人”の快投…菅野智之と同じ「トレード移籍説」からメジャー昇格はあり得るか
posted2025/06/10 17:20

藤浪晋太郎は5月以降、マリナーズ傘下のマイナーで快投が続いている
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Steph Chambers/Getty Images
シアトル・マリナーズ傘下のAAAタコマ・レイニアーズに在籍する藤浪晋太郎が「快投」を続けている。
藤浪は阪神から2023年にポスティングシステムでオークランド・アスレチックスに移籍、シーズン中にボルチモア・オリオールズに移籍するもオフにFAとなり、24年はメッツに移籍したがマイナー降格、オフにFAとなり、今季はマリナーズとマイナー契約を結び、傘下のレイニアーズで投げていた。なお同チームには5月13日、元DeNAの乙坂智がメキシカン・リーグから移籍している。
4月までと5月以降の藤浪の成績が“まるで別人”
藤浪の今季マイナーでの投球成績を見ていこう。じつは4月までと5月以降の成績が、別人のようになっている。
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〈今季の戦績〉
3月30日/1回1安0本1球1振 責1
4月1日/1回0安0本1球2振 責0
4月5日/1回0安0本0球2振 責0
4月8日/1回0安0本0球1振 責0
4月10日/1回0安0本1球1振 責0
4月12日/0.1回2安0本3球1振 責5
4月18日/1回2安0本0球1振 責1
4月22日/0.1回0安0本4球0振 責3
4月24日/0.1回0安0本2球0振 責0
4月26日/1回3安0本1球1振 責1
すべて救援で登板したが、4月末時点では10試合8回を投げて8被安打、被本塁打は0ながらも13与四球2与死球10奪三振、自責点11、防御率12.38と厳しい状況。このままではすぐにロースターから外れるかと思ったが、ここから激変する。
5月2日/1.1回0安0本1球3振 責0
5月9日/1回1安0本1球1振 責0
5月15日/0.1回0安0本2球0振 責1
5月18日/1回0安0本0球1振 責0
5月21日/1回0安0本3球0振 責0
5月23日/1回0安0本1球1振 責0
5月29日/1回0安0本0球1振 責0
6月1日/1回0安0本2球1振 責0
6月5日/1回2安0本0球3振 責0
6月8日/1回0安0本2球1振 責0
5月に入ると制球力が安定し、6月8日まで10試合9.2回を投げて3被安打、12与四球1与死球12奪三振、自責点1、防御率0.93となっている。イニング数を大きく上回る四死球を与え、三者凡退は2試合だけ。ほぼ毎試合走者を背負って投げているが、走者は1人しか返していない。通算では20試合17.2回を投げて11被安打25与四球3与死球22奪三振、自責点12、防御率6.11となった。