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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
菅野智之35歳「オリオールズで過ごすのは明日が最後かも」トレード“ほぼ確実”の心境を語った「全てを受け入れる覚悟」「絶対、今が全盛期だと思う」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byGetty Images
posted2025/06/08 11:05

今やトレード市場で熱視線を浴びる菅野
「ずっと『菅野さん』って来てくれる。日本のトップゴルファーである啓太くんが『好きな野球選手は菅野選手です』、と言った時に『え? あんな人を応援してるの?』って(周囲に)思われたくない。俺もかっこいい自分でいなきゃいけない。ダサい自分ではダメだ、と。カッコ悪い自分を応援させちゃいけないって思ったのが、まず一つのきっかけでした」
菅野の心を動かした長野久義の言葉
もう一人は、巨人の盟友、長野久義だ。菅野が19歳のときからの付き合い。長野もハワイで合同自主トレをする仲間だ。菅野の浮き沈みを誰より近くで見てきた。
「ご飯を食べている時とかふとした時に『俺はトモがアメリカで投げているとこ見たいな』って言ってもらえたんですよ。こんな僕にもまだこうやって夢を見てくれる人がいるんだな、って……」
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これらの出来事が、菅野の心に火をつけた。
「これはもうやんなきゃいけない。とにかくチームが優勝するためにもそうだし、最後にやっぱり菅野ってすげえなって思われる1年にして、しっかり(優勝など)全部達成した上でもう一回メジャーに挑戦しようって、その時に決めました。(2023年の)12月に」
「全てを受け入れる覚悟です」
今まで感覚的だった投球フォームを見直した。調子が悪くなったときに立ち帰られるように技術を整理。イメージする体の動きと実際の動きが異なることを理解し、そのギャップを埋めた。それが投手としての自信を裏付けている。選手として人間としての成長を実感しているからこそ、確信していることがある。