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“日本人が知らない”オリオールズ菅野智之の米国リアル評「凄い球を投げるわけじゃない」35歳はなぜ打たれない? 本人は「めちゃくちゃ楽しいですよ」
posted2025/06/08 11:04

安定した投球を続けている菅野
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph by
Getty Images
35歳の“オールドルーキー”が海の向こうで旋風を起こしている。今シーズンからMLBボルチモア・オリオールズに移籍した菅野智之だ。日本のメディアではあまり伝えられない右腕の奮闘と、成功の理由とは−−。NumberWebの取材に答えた。〈全2回の前編/後編も読む〉
やっと辿り着いたこの場所。メジャーリーグで腕を振る毎日を、菅野智之は素直な言葉で表した。
「めちゃくちゃ楽しいです。もちろん、つらいこともありますよ。でも楽しいです。楽しいが勝っています」
「俺の知らない世界がまだある…」
2020年のオフ、ポスティングで目指した際には契約が成立せず、巨人に戻った。4年の月日の後、海外フリーエージェントの権利を得て選んだ新しい環境で挑戦の日々。
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「とにかく学ぶのが楽しいです。一応12年間、プロ野球でやってきて、野球のことは知っていたつもりだけど、俺の知らない世界がまだあるな、って……」
新鮮な気持ちで毎日を過ごしながら、強打者たちとの対戦でしのぎを削っている。
開幕前、オリオールズは激戦のア・リーグ東地区で優勝候補に挙げられた。メジャーを代表する捕手のアドリー・ラッチマン、遊撃手にはガナー・ヘンダーソン、二塁にはジャクソン・ホリデーら前途有望な20代の若い選手がそろう。一昨年は地区優勝を果たし、昨季はワイルドカードでプレーオフに進出。若手が経験を積み、常勝球団への階段を駆け上がるときだった。菅野がオリオールズを選んだのは、そんな魅力が理由でもあった。