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「クビにしたいんですよね?」中日の伝説的ルーキーが26歳で“早すぎる引退”「みじめになりますよ」…星野仙一が言った「ピッチャーの近藤真市で終われ」
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森合正範Masanori Moriai
photograph byKazuhito Yamada
posted2025/05/15 11:37
左肩を壊し、プロ8年目で投手として限界を迎えた近藤真市。星野仙一の「ピッチャーの近藤で終われ」という言葉で現役引退を決めた
“もう一人のおやじ”は落合博満だった
スカウトとして7年が経った2002年の秋だった。山田久志政権が2年目を迎えるにあたり、球団代表から呼ばれた。
「おまえ、ユニホーム着ろよ」
投手コーチの打診だった。分岐点ではいつも星野に相談する。「おやじ」はもう阪神の監督に就任していた。
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「監督、ユニホームを着ろって言われたんですが、どう思いますか」
「おまえ、スカウトで野球を勉強したんだろ」
「はい、だいぶ勉強したと思います」
「こんなチャンスないだろ、着ろ!」
星野の後押しで投手コーチを受諾した。34歳。ベテラン投手と変わらない年齢だった。
近藤のコーチとしての信条は、指導よりも選手を守ることだった。
現役時代はケガで泣いた。その後、スカウトが長く、選手がどのような思いで入団してきたかを知っている。1試合でも長く一軍でプレーをさせてあげたい。その気持ちが強かった。起用法を巡り、いつも選手側に立ち、監督の山田、代行監督となった佐々木恭介とも衝突した。
そんな折、中日は新たな監督を迎えることになった。近藤が慕ったのは星野だけでなない。野球界にはおやじが二人いる。
もう一人は落合博満だった。
<続く>
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