荒木絵里香＆大山加奈が語る“SVリーグ女子終盤戦の見どころ”「ルーキーとは思えない活躍の佐藤淑乃」「えっ、ここにいるの？ リベロ岩澤実育」 

大山　佐藤淑乃選手。スパイクはもちろんのこと、サーブがめちゃくちゃ武器になっていて、すごく嫌なサーブを打つなって。

荒木　ルーキーとは思えない活躍ですよね。古賀紗理那さんが引退して「どうなのNECレッドロケッツ」って見られていたところがあったと思うのですが、淑乃選手の活躍は光っている。

NECレッドロケッツ川崎の佐藤淑乃　©︎NECレッドロケッツ川崎

大山　打たせたくないからけっこうサーブターゲットにもなっているけれど、それでも大崩れせずに踏ん張っていますよね。そして島村春世選手。ベテランだけどハードワークしてチームを引っ張っているし、打数も多い。

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荒木　彼女の特徴はラリー中でもBパスでも、どんな状況でも攻撃に参加する意識と、実際にトスが上がってくること。

大山　それに引っ張られてチーム全員の攻撃参加意識が高い。オプションの多さというのは大きな武器で、バックアタックも含め、常に入っている島村選手がつくっているのが見ててわかります。

NECレッドロケッツ川崎の島村春世　©︎NECレッドロケッツ川崎

ここからさらにギアを上げてくるのでは

荒木　それを操っているのが中川つかさ選手。まだ若いけど、経験が豊富。彼女がはまっていくと最後、強さを見せてくるんじゃないかな。リベロの小島満菜美選手も抜けて、NECとしては2人の大きな柱が抜けたなかでもこの位置につけているというのはすごいことです。

大山　そうですね、昨年12月にFIVB女子世界クラブ選手権大会があって、他のチームと比べてコンディショニング調整も難しかったはず。だからここからさらにギアを上げてくるのではないかと。3連覇がかかっていますしね。

荒木　パリ五輪に出場した和田由紀子選手、山田二千華選手もしっかり活躍しているので今後の戦いぶりが楽しみですね。続いて注目したいのは埼玉上尾メディックス。大久保茂和監督が指揮を執っていますが、また変わった戦い方をしているのよ。週末に連戦するなかで土曜と日曜でメンバーをがらりと変えてきます。

大山　斬新！　現役当時に考えたこともなかった。だいたい固定で、1、2ポジション変わるのがベースになっていたけど、これは選手層の厚さから？

荒木　そうだと思うし、年間44試合戦うチーム作り、育成をしてきたというのと、チャンピオンシップまでの長丁場を見据えてやっているのかなぁと。

メディックスは全体にほんと楽しそう

大山　レギュラーが固定されてしまうと、リザーブの選手はモチベーション高く頑張っているのだけれど、どうしてもそこに温度差が出てきちゃうこともあると思う。でも、全員に出場機会があるってなるとチーム全体のモチベーションが非常に高く保たれますね。

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