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「じつは巨人、結構フラれたよね」大山悠輔、石川柊太だけでなく…巨人が獲得失敗したFA大物。NHK解説者が予想「それでもマー君は10勝できる」「巨人は優勝候補」 

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沼澤典史

沼澤典史Norifumi Numazawa

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posted2025/01/15 11:03

「じつは巨人、結構フラれたよね」大山悠輔、石川柊太だけでなく…巨人が獲得失敗したFA大物。NHK解説者が予想「それでもマー君は10勝できる」「巨人は優勝候補」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

昨年12月25日。巨人入団会見での田中将大投手(36歳)と阿部慎之助監督(45歳)

「俺は33歳で最多勝とったし、菅野智之も去年35歳で最多勝。ピッチャーとしてまだまだ衰える年齢ではないと思う。昨年の登板時のボールも悪くなかったから、普通にローテーションを守れば2桁は勝てる。しかも、巨人は投手の補強もしたから6回まで投げられれば、勝ち星はついてくるでしょう。打線も他球団よりはいいし、セ・リーグのバッターはまだマー君との対戦が少ないからね。キャッチャー出身の監督はピッチャーをうまく使う傾向があるから、慎之助はマー君の使い方をしっかり考えているはず」

 阿部監督は、「田中には若手のお手本としての役割も期待している」と明言しているが、武田氏はキャッチャーの勉強にもマー君はうってつけだという。

「マー君みたいにコントロールがいいピッチャーがいるとキャッチャーも勉強になる。コントロールがいいとリードしやすいし、打たれたら自分の配球のダメだったポイントが明確になるからね」

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 同じく現役時代はコントロールに定評があった武田氏が、ダイエー時代、工藤公康氏とともに10代だった城島健司氏をリード面で指導したのは有名である。

「俺は城島にはボコボコに言いまくって指導したけど、マー君はそんなキツく言うタイプじゃないだろうね。マー君はサインにあまり首を振らないから、そのぶんキャッチャーにとって配球の学びは大きいと思うよ」

「小林誠司はなかなか厳しいだろうね」

 巨人はキャッチャーの補強も行った。ソフトバンクから甲斐拓也を獲得し、これで現在、巨人の主なキャッチャーは、甲斐、岸田行倫、大城卓三、小林誠司の4人になった。武田氏は、このキャッチャーの多さについてこう見る。

「昔は慎之助や城島のような不動のキャッチャーが1年出場することもあったけど、今はそんな選手はあまりいない。休ませながら、何人かで回していくという起用法に変わっている。なので、来季は甲斐をメインで使いつつ、疲れが出てきたらリード面に優れた岸田を使って、バッティングがいい大城はファーストでの起用なんじゃないかな。小林はなかなか厳しいだろうね。慎之助的には、やっぱり自分みたいな存在のキャッチャーがほしいところだろうけど、今は打てるキャッチャーが出てこないね」

 田中、甲斐以外にも、巨人は中日の抑えであったライデル・マルティネスを獲得。マルティネスは推定4年50億円という高額契約である。ただ、すでに巨人の抑えには大勢がおり、マルティネス獲得の評価も意見が分かれる。

「マルティネスはどうやって使うんだろう。多分、3連投はさせないから大勢と代わる代わる使うのかな。もちろん、ケースや調子にもよるだろうけど」

「巨人、結構フラれたよね」

 田中、甲斐、マルティネスと各球団の主力選手を獲得した巨人。しかし、武田氏から見れば、ひと昔前のような存在感は巨人になくなってきているという。

【次ページ】 「巨人、結構フラれたよね」

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